【らすかわ氏レポ】高蔵寺 芹澤大地投手の連続写真による投球フォーム解説
この秋から来年にかけて飛躍が期待される高蔵寺の芹澤大地投手。
フォームの良さは多くの方が指摘していますが、ではどこが良いフォームなのか。
具体的に写真と共に、らすかわ氏(@suzu_rasu)に今回説明をしていただきました。
現役投手にも参考になる話が多く含まれていると思いますので、是非ご一読くださいませ。(コウ)
連続写真による投球フォーム
②フリーフット、レッグアップ
本塁方向から見たチェックポイント
芹澤大地投手 高蔵寺高校 2年生 182cm67kg 左投げ左打ち
2025年のドラフト候補になりうる正統派左腕、芹澤大地投手の投球フォームについて解説をさせていただこうと思います。芹澤投手の動作を通じて、「投手を見る際の基本」について学べるような記事になっています。
まずは連続写真を元にした解説をしていきます。
①『セットポジション』からの始動を採用しています。ワインドアップモーション(振りかぶってから始動する動作)やノーワインドアップモーション(振りかぶらずに脚を交差させてから始動する動作)を採用している投手もいます。動きが少ないので、負担を軽減できること、再現性が高くなることがセットポジションの利点だと言われています。背筋力が強い人に好まれる動作でもあります。
②『フリーフット』、『レッグアップ』と呼ばれる形です。要するに軸脚(芹澤投手なら左脚)一本で立つ動作です。この際、踏み込む方の脚(芹澤投手なら右脚)は膝を折って上体に寄せます。なるべく胸の高さまで膝を寄せた方が良いと言われたりもしますが、背筋力が強い人は、ベルトの高さまでしか膝を上げないことが多いです。
③グラブから投げ手を抜く動作を、『ハンズセパレーション』、『両手の割り』と言ったりします。芹澤投手は胸の前で両手を割ります。重心を低く落とし、軸脚側に深く体重を預けたい人は腰の前で両手を割ったりします。
④右脚を二塁方向へ振り、お尻を本塁方向へ突き出す動作で『ヒップファースト』と呼ばれる形になります。この際に、頭-お尻-右脚を結ぶ「くの字」の角度が深いほど、左半身に溜めが出来て、動作に勢いをつけやすくなると言われていますが、近年は芹澤投手のように浅めのヒップファーストで踏み込む人が増えています。
➄ここからステップへと入ります。左脚が斜め45度に近い角度で伸ばされ、身体が本塁方向へ送られます。この際に、右脚を内に捻りながら、グラブを一塁方向へ突き出しますが、この二つの動きがあることで、身体の開きを防ぐことが出来ます。
⑥ステップ中、左脚がしっかり伸び切って、更に身体を本塁方向へと送りますが頭はまだ左股関節の直線上に残ります。写真①から④までの動作で左半身に溜めたエネルギーがロスしていない証拠です。右脚とグラブについても➄の写真に近い形のままです。突っ込むことなく、それでいてスムーズにステップしており、理想的な形です。股関節周りに硬さがあり、歩幅がやや狭いところは改善ポイントです。
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