常葉大菊川-至学館 観戦記(2024年秋季東海大会)
10月26日に草薙球場で行われた東海大会の準決勝、常葉大菊川-至学館の観戦記です。
来春のセンバツ切符。東海地区は3枚。そこが懸かるので勝敗もそうですが、点差や内容も重要な一戦となりました。
常葉大菊川
000103100|5 H12 E1
310000000|4 H10 E0
至学館
常葉大菊川
大村(1)-町田
至学館
尾崎(1)、加藤(10)、尾崎(1)-井口
投手成績
常葉大菊川
大村昂輝 9回 108球 被安打10 四球1(1) 三振4 失点4(自責点3)
至学館
尾崎陽真 8回 109球 被安打10 四死球2 三振1 失点4
加藤嶺乙(1年) 1回 25球 被安打2 四球1 三振1 失点1
(出場選手)
常葉大菊川
3佐藤大介(18) 5石田 4佐藤大加良 9児玉 7今泉 8青木(16) 2町田 6鈴木 1大村
至学館
4武藤 6船橋 7長屋→1加藤(10)→7山本(9) 3坂下 1尾崎→7→1 9松本(16) 2井口 5友原(15)→H木下(14)→5村井(5) 8西川→H安井(13)
(試合経過)
1回裏、無死1,3塁から3番長屋がタイムリー。1死2,3塁から5番尾崎のスクイズが成功。2死3塁から6番松本がタイムリー。至学館が3点を先制。
2回裏、2死2塁から1番武藤の三飛をショートと接触して落球。タイムリーエラーとなり1点。4-0
4回表、2死1,3塁から6番青木がタイムリー。2死1,2塁から7番町田のセンターライナーをセンターの西川ファインプレー。1点で食い止める。4-1
6回表、1死2,3塁から5番今泉が2点タイムリー。2死2塁から7番町田がタイムリー。ここでピッチャー交代、加藤。4-4
7回表、2死2塁から3番佐藤大加良がタイムリー2ベース。2死1,2塁でピッチャー交代、尾崎。常葉大菊川が逆転。5-4
9回裏、1死2,3塁から申告敬遠で満塁。代打安井が一邪。1番武藤が遊ゴロに倒れ試合終了。
常葉大菊川が逆転勝ちをおさめ決勝進出を決めました。
総評
至学館は初回に常葉大菊川のエース大村選手を攻めてタイムリー2本にスクイズで3点を先制。2回裏にはタイムリーエラーで4点目。一気に優位に立ちます。
一方至学館の尾崎投手は3回までランナーを出すも0点で抑えるまずまずの投球。ただ、この日はストライクゾーンが全体的に狭く、きわどく攻める尾崎投手にとってはちょっと苦しい投球となっていって、4回から徐々に捕まり始め、6回には長打を浴びて同点にされます。ここでリリーフの加藤投手が一旦は抑えるも、7回に3番佐藤大加良選手にタイムリー2ベースを浴びて逆転。常葉大菊川が初めてリードを奪います。
大村投手は3回くらいから立ち直り、緩いカーブとチェンジアップを上手く使って至学館打線を抑えていきます。
このまま終わるかと思われた9回裏に至学館がヒットとバントヒットでチャンスを広げ、1死満塁。逆転サヨナラなるか、と思われましたが、代打安井選手、1番武藤選手が倒れ試合終了となりました。
ただ、常葉大菊川はもちろん、至学館も地域性を含めてほぼセンバツ切符を確保した形に。
とにかく至学館は守備が素晴らしかった。ファインプレーが4つくらいあり、それがなかったらもっと大量点を奪われていた。そういう守備も評価されそうです。
来年に向けての準備も必要となってきますが、まずは個々の選手の能力UP。1年生が多いだけにまだまだ伸びる要素はたくさんあると思うので、期待したいです。
常葉大菊川は2人ベンチ入りの選手が欠けていました。特に主将の橘木選手不在はかなり大きかったと思いますが、それでも逆転したしぶとさは大きな経験になりそう。
1年生の佐藤大介選手は投手として良いと聞きますが、この試合では打撃でも片鱗を見せました。今後も楽しみにしたいです。
ピックアップ選手
常葉大菊川 大村 昂輝 投手(2年)
初回はややボールが浮いたところを上手くヒットにされて失点したものの、3回以降は立ち直り緩急をつけた投球で無失点。カーブ、チェンジアップを有効に使いました。最終回は一打サヨナラのピンチでしたが、ここも冷静にストライクを先行させて打ち取ったのはお見事でしたね。
常葉大菊川 佐藤 大加良 内野手(2年)
3番セカンドで出場。3安打の猛打賞で、7回には決勝のタイムリー2ベースを放ちました。代役の主将としてチームを引っ張る活躍をみせました。
常葉大菊川 佐藤 大介 内野手(1年)
1番ファーストで出場。本来は投手ですが、打撃センスをみせて2安打。能力の高さを感じる選手でした。投球をいつか見たいですね。
至学館 尾崎 陽真 投手(1年)
初回から3回まではランナーを出しながらも0点。ただ、きわどいところを取ってもらえずに徐々に常葉大菊川打線につかまっていきました。再登板後にしっかりと抑えたのは大きな収穫。やはり並の投手ではないですね。
至学館 松本 尚也 外野手(2年)
5番ライトで出場。初回にタイムリーを放ち、9回には見事なバントヒット。6回表には守備でチームを救うスーパープレーがありました。
至学館 武藤 駿輝 内野手(1年)
1番セカンドで出場。2安打のマルチでエラーでの出塁も含めてチャンスメイク。守備で8回表にジャンプ一番でライナーをキャッチするスーパープレーも。
至学館 西川 一咲 外野手(1年)
9番センターで出場。打席ではノーヒットも4回表に2死1,3塁からセンター横のライナーをダイビングキャッチ。これも抜けていたら2点入っていたかもというスーパーキャッチでした。
至学館 鈴木健介 監督談話
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