福岡インターハイ決勝再演に代々木第二がどよめく(U18日清トップリーグ)
台風10号の影響で延期した代替日程により、福岡インターハイ決勝と同じ東山対美濃加茂のカードが11月15日のナイトゲームでの開催となった。 試合開始20分前でも、会場である代々木二体育館の入り口は長蛇の列。 関東から福岡までインターハイを見に行くにはいささか遠い。いきおい映像で見ることはできるが、やっぱり試合観戦は「生」に限る。 高校生の試合を夜に見るというのもなかなかないレアケース。日程変更のため、本来移動日となる金曜の夜に開催という苦肉の策は、仕事帰りの親と子供と連れ立って来ているファンにとっては興味津々、うれしい時間帯だったのかもしれない。 関西、東海のチームにとってひょっとしたら代々木第二体育館でプレイできる喜びと関東のチームとではギャップがあるように思う。 ただ、東山11佐藤凪は横浜出身の選手。やはり、バスケットボールの聖地・代々木第二でやることの意義は他のチームメイトと比べてもテンションの高さが異なっていた。他の体育館では味わえないような感覚があったと言う。追い上げられるシーンでは、この試合絶好調の凪のスリーやジャンプショットが美濃加茂の勢いを要所要所でズバッとナタの切れ味のように断ち切っていた。 「これだけお客さんが入った会場でやれるのはうれしかった。調子が悪い時は、相手の流れになった時、断ち切れなかったりそのままずるずるといくこと。流れを渡せなかったのが重要なことでした。相手が留学生にボールを入れて戻りが遅いというのが共通認識だったので、カウンターで早く攻めることが効いた。 どこのチームも僕を抑えようとくるのでPGとしての声がけだったり、アシストで貢献しようとこのトップリーグでは意識していること。まだまだではあるんですが、少しずつ成長できていると思います」(佐藤凪) 親とも会うのはインターハイ以来。家族のためにもいいパフォーマンスを見せたいと思うのは自然の理。 立ち上がりからペースをつかんだのは東山。これまでの戦いと違って美濃加茂は最初からディフェンスはいきなりゾーンを仕掛けてきた。県大会の決勝でも同じような入り方をしていた。使えるのか使えないのかをテストしていたようだ。 「今日やろうとしていたことは良かった。夏が終わって、トップリーグ前に松島がももかん、凪が足首を捻挫、始まってからは瀬川が肩を脱臼、ととびどびで誰がいなかったりとか、全員やれることが少なくて練習量も少ない。これからあと1か月。今週の戦いはウインターカップに向けて大切になるよ、と選手には伝えていた。最後でケガ人が戻ってきたことはうちにとっていい材料」(東山・大澤コーチ) 「泥臭い部分がちょっとなくなったような気がします。こういう場で自信をつけるとかやりきるというは大事なこと。競り合いの中でまだまだいけるという時間帯でピュッと10点のリードを与え、その10点を詰めることができてもまた戻されてしまった」(美濃加茂・林コーチ) BOXSCORE https://u18league.japanbasketball.jp/game/topleague/boxscore/?scheduleKey=10150 17日はいよいよトップリーグ最終日。ウインターカップに向けての最終ゲームでいい手応えをつかみたいはずだ。 公式YOU TUBE https://www.youtube.com/watch?v=-LA7AasU1c4