BUBU’S EYE

「最後まで勝ちたいと思っていた」矢作(金沢学院クラブU15・2年)と角田HCの思い。京王Jrウインターカップ

金沢学院クラブ・角田ヘッドコーチ PHOTO・取材協力 小永吉陽子

 
 ライジングゼファー福岡50-68、REDFORCES(大阪)41-49としのいで勝ち上がり、3回戦で二連覇中の四日市メリノール学院と対戦した金沢学院クラブU15。かつて布水中の全中初優勝をはじめ石川県内の公立中学校を全国屈指の強豪校に育てた角田敏ヘッドコーチがチャンピオンを相手にどんな試合を見せるかも注目を集めていた。

金沢学院クラブを指導する角田敏HCは、16矢作拓真の将来性について、このように語る。

「メリノール戦、私は最初から矢作をジャック選手(34白谷柱誠ジャック)につけるつもりでいたのですが、前半はマッチアップしませんでした。というのも、選手たちが『僕はこの選手につく』とマッチアップを決めてきたので、『じゃあ、それでいこうか』と、選手の意見を尊重しました。メリノールはジャック選手もすごいけど、PGの86青井(遥臣)選手を抑えられなかった。(26点、スリー2本)ここでやられてしまいました。

でも、後半の矢作はジャック選手につくこともありましたし、オフェンスでは積極的に挑んでいくところもあったので、ジャック選手のすごさを感じたのではないでしょうか。ブロックされたのもありましたから。今までの矢作はドライブからのゴール下は全部通用してきました。でも、それだけでは通用しないことを体験できました」

PHOTO BUBU

矢作拓真(金沢学院クラブU15・2年・183㎝)

 準々決勝・四日市メリノール学院戦53-84)試合を終えて、現在2年の矢作君自身にも手応えを聞いてみました。

ーーーー 最初に試合の入りが悪くて、スリーポイントやミドルを決められてしまいました。


BB メリノールの白谷ジャックとマッチアップしてみてどうでしたか。

ーーーー オフェンスの時もう少し苦しめられたら良かったんですが。自分のところからどんどん攻めていきたかった。それはコーチからの指示ではなく、自分で決めたこと。


BB 全中の時も対戦しましたが、今回は差がついてしまいました。

ーーーー 相手のシュートが入ったことと、リバウンドが取れてなかったことで、点差がついたと思います。


BB 印象的だったのは、最後まで向かっていく姿勢は崩れなかったようにみえました。

ーーーー 最後まで勝ちたいと思っていたから。


BB まだ2年生。来年に向けての課題はなんですか。

ーーーー ジャンプショットをしっかり決めていかないとダメだということ。

BB 手応えというか、収穫はどんなところですか。

ーーーー 相手がでかかったら、1回(フェイクで)飛ばしたりすること。


BB 夏以降ここまでどういうことを積み上げてきましたか。

ーーーー ディフェンスで止めることを意識してきました。

BB 鍛えられていて、いいチームだなと思ったのですが、個に破られてしまったかな。最後の最後までゴールに対してどん欲でした。オフェンスリバウンドを取ってターンアラウンドショットとかもやっていたけど。
あきらめない、という気持ちでいたかな?

ーーーー 後半始まったあたりから、あきらめないでやろうと思いました。


BB コーチに求められていることは?

ーーーー もっとジャンプショットを打つことです。

BB 将来こんな選手になりたいというのはありますか。

ーーーー コービー・ブライアントみたいな選手。知ったのは小3ぐらい。


「バスケットボール競技を通じて、選手としてだけでなく、人としても成長させ、全国トップレベルのチームとなることを目指したい」
ということが角田HCの指導方針。



  矢作君に対する展望をこう語りました。

「これからは、ドライブからストップしてフリースローラインのところでジャンプショットを打つことを覚えてほしい。現代バスケは3ポイントとゴール下を重要視する効率のいいバスケをすることが多いですが、私はジャンプショットはとても大切だと思います。ペイントエリアの中にドリブルで切り込んでいって、ストップしてジャンプショットが打てるようになったり、ペイントエリアで判断ができるようになると、“鬼に金棒” になると思っています。

今回はメリノールと対戦できたことでたくさんのことを吸収できたと思います。失敗しても、表現しようとやってみる選手なので、これからの成長が楽しみです」

PHOTO 小永吉陽子

 














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