限界突パ

練習メニューは固定したほうがいい理由【野球指導研究】

「考える⼒」と簡単に⾔いますけれど、結構、これが難しいものだと僕は感じています。 

昔からいろいろ指摘されていることですが、そもそも⽇本の教育は暗記に偏っているとか、先⽣の⾔うことを聞く⼦が良い⼦だと⾔われるなど、「思考⼒」を伸ばしにくい要因が まだまだ残っていることは否定できないのではないかと思います。 

⼦どものころからそんな型にハメた教育を受けてきて、スポーツになった途端、指導者 の⽅々に急に「考えてやりなさい」と⾔われたところで、簡単に動けるものではないだろうと思います。 

かつて取材した明秀学園⽇⽴⾼校(茨城)の⾦澤成奉監督からも「ある程度、⾃分たちで やってきた⼦はいいけど、(そうではない)うちらみたいなのは、最初、教えないといけな い」という話を聞きました。 

つまり、考える癖がついていないので、「考える」とは何かが分かっていないということでしょう。 

強豪校、甲⼦園で勝っている学校にありがちなのですが、監督を絶対視して「指⽰待ち」 になってしまうと、なかなか⾃分で考えられる⼈材には育たないんですよね。 

⽇誌を書かせることで「考える」習慣をつけているチームもあるようですが、そういうと ころから始めないといけないくらい、⽇本⼈に染みついた上意下達の教育の弊害は⼤きい のではないかと思います。

そこで、僕から提案をしたいと思います。 

「考える⼒」をつけるために、普段の練習の中でこうやったらどうか?という具体的な提案です。実は、すでに知⼈の⾼校ではやってくれているみたいで、いい反応をもらっていま す。 

それは「予告先発」と「曜⽇ごと練習メニューの事前設定」です。 

特に、後者は取り組んでみる価値はあると思っています。 

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「予告先発」と「曜⽇ごとのメニュー」を決める意味 

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もともとこの発想は、元川越東⾼校(埼⽟)の渡辺努監督にうかがったものです。 

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