限界突パ

渡辺久信GMの三塁手像にぴったりな選手。西武・山村崇嘉に感じる主砲の風格。

「4番・サード・山村」
その響きにどこかワクワクしたものを感じる。
高卒4年目の西武・山村崇嘉はリーグ最下位に沈むチームの中で、7月15日から4番を任されている。

「あんま4番は気にしないっすね。自分のバッティングをするだけっていうのもありますし、厳しいところを攻められたりする打順ってイメージくらい。ただ、(将来的には)チームの主軸を打っていたいっていうのはあります」

昨季、開幕スタメンを勝ち取りながら定着できなかった。それでも、シーズンの最終盤に初ヒットと本塁打を記録。今季は春季キャンプから1軍メンバー入りを果たすなど期待された選手の一人だった。

開幕は2軍スタートも、4月12日から1軍に昇格。4月16日のロッテ戦では3点本塁打を放ったりもした。しかし、プレー中に足を痛めて離脱。チームにとっても本人にとっても痛すぎる怪我だった。懸命なリハビリを経て6月25日に1軍復帰。チームの打線が低迷しているだけに、山村への期待は大きい。

彼に期待したくなるのはその豪快であり、繊細なバットスイングだ。
フルスイングを信条としているが、体重移動の際には頭が動かない。豪快でいて、体のブレが一切ないのだ。昨オフ、レッドソックスの吉田正尚に師事。マッチョな強打者だが、「胸郭を柔らかく使うってことを意識しているって聞きました。正尚さんもウェイトはしますけど、胸郭は柔らかく使っているみたいで」と語る。

それにしても、山村のスイングはどうして作られたのか。

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