限界突パ

引退セレモニーの後に西武・金子侑司が語ったこと。「あの時感じた気持ちは・・・」

渡辺久信監督代行によれば「待て」のサインだった。

9月15日の対ロッテ戦。スピードスターとして西武に君臨した金子侑司の引退試合として設定されたこの日の試合の8回裏。先頭の佐藤龍世が追加点の一発を放り込むと、そこから打線が連なり1死満塁。9番の元山飛優がバッターボックスに立っていた。

大チャンスの場面だ。1軍と2軍を行き来した元山からすればその存在をアピールしなきゃ行けない。

しかし、一方、併殺打に倒れてしまうと、ネクストで待つ、金子の打席が消滅してしまうことになる。
渡辺監督代行はこう証言する。

「全部待てのサインだった。元山には申し訳なかったけど」

誰も予想しなかった金子の第5打席はそうして回ったのだった。それも、それまでの左打席ではない、右打席で。

金子は感慨深く話す。

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