【高校野球】大阪・南地区公立大会決勝戦 泉陽×八尾 試合レポ
続いて、3位決定戦の後に行われた南地区公立大会決勝戦・泉陽×八尾の試合レポを。結果は以下のようになった。
決勝戦
泉陽
0013000 4
004403× 11
八尾
(7回コールド)
【バッテリー】
泉陽:吉田-天堀
八尾:桐山→渋田→藤田-高山
◆思わぬ大差も見ごたえ十分だった両チームの得点劇
思わぬ大差がついた。
そんな感想がつい出てしまうほど、試合前は公立校同士の好ゲームを期待していた。ただ、結果は大差にはなったものの、中盤の点の取り合いは見ごたえがあった。
3回表に泉陽が内野安打と相手のミスで1点を先制する。しかし、その裏に八尾は下位打線から満塁のチャンスを作り、三塁手の適時失策で同点に追いついた後、続く満塁のチャンスで3番福井偉が走者一掃の右中間越え二塁打で一気に逆転。しかし、泉陽もすかさず4回表に7番中西、9番越智の適時打で同点に追いつき譲らない。ところがこの日は吉田惺の投球がピリッとしない。4回裏、先頭打者に追い込んでから四球を与えると、1死満塁から2番下村に右中間を破られ、またも走者一掃の適時三塁打。1点を失い、3回、4回とそれぞれ4失点と計8失点。八尾が全体的に押しているが、お互いに当てるだけの打撃ではなく、しっかり振り切ってのスイングによる攻めで新基準バットの影響を感じさせないものだった。
ただ、八尾が大きく主導権を握って、試合は後半に進み、6回裏に3点を追加し、勝負あり。7回表から3人目の藤田が打者を差し込むストレートで押し切り、試合はあっけなく7回コールドという結果で終わった。

泉陽の先発・吉田惺。立ち上がりは八尾相手にも上々の投球を見せ、捕手の天堀曰く調子は「いつも通り」だったとのことだが、3回に暗転した

果敢な走塁や鋭いスイングは泉陽も負けていなかった。4回表に一旦は同点に追いつくが…

泉陽の捕手・天堀仁人。この日はマルチ安打の活躍も試合を決める長打は出ず。捕手としても吉田惺を上手くリードできなかった

3回裏に右翼フェンス直撃の打球を放った八尾の3番福井偉生。チーム全体として思いっきりのいいスイング、判断のいい走塁など、新基準バットへの影響を感じさせない戦いぶりだった

4回裏に走者一掃の二塁打を放った八尾の2番下村知也。6回裏にもダメ押しの適時打を放つなど勝負強い
◆実にしたたかだった公立の雄
3位決定戦が終わり、グラウンドから引き揚げてきた久米田・荒木智裕監督の取材をする直前。入れ替わりでグラウンド入りする八尾・長田貴史監督が「さすが!さすがや!」と声をかけて、荒木監督を労う一幕があった。特に試合を決めた集中打やチャンスでしっかり打てた選手たちやそのチーム作りを賞賛していた。
しかし、決勝戦は八尾の方こそ「さすが」と思わせる試合運びだった。
(残り 1770文字/全文: 3232文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ