【高校野球】大阪桐蔭は本当に低迷しているのか?【大阪桐蔭】
夏の甲子園も佳境を迎えているが、大阪勢としては寂しい夏となった。大阪桐蔭は初戦の興南(沖縄)戦は中野大虎が9回を無失点に抑える快投で勝利したものの、2回戦の小松大谷(石川)戦は逆に完封負けで敗退を喫した。大阪桐蔭の甲子園での完封負けは2015年春の準決勝・敦賀気比(福井)戦以来で、今回は西川大智投手にマダックス(100球未満で9回完封勝利をすること)まで達成されてしまった。そして、夏の大会の完封負けもそうだが、石川県勢としては大阪勢相手の初勝利も献上した(春は2勝)。2021年夏の対近江戦においても滋賀県勢初の大阪勢相手の勝利を献上しており、近年は甲子園においてこのような敗戦を喫することも目立ってきた。
昨年の慶応、一昨年の仙台育英の全国制覇、今春のセンバツを制した健大高崎とそれぞれチームカラーやチーム作りに対するアプローチも日々、変化している。そんな中で大阪桐蔭の時代はもう終わったのだろうか。これは2008年に2度目の全国制覇を果たした時から大阪桐蔭を含めた大阪大会を見てきた筆者が独自の視点で今の大阪桐蔭とを比較してみようと思う。

この夏の甲子園では2回戦で敗退と近年は早期での敗退も目立つ。大阪桐蔭の時代も終わりが近づいているのか?
◆大阪桐蔭は単に低迷したわけではない?
結論から言うと、大阪桐蔭は単純に低迷したとは思っていない。確かに甲子園での戦績は圧倒的な強さを見せていたころに比べれば物足りない。低迷したというよりは野球やチームの性質が変わったからだと思っている。以前にも書いたと思うが、大阪府内ではまだまだ圧倒的な存在であり続けるだろう。
これまでの大阪桐蔭といえば、2012年に春夏連覇、2014年夏に優勝…さらに2018年は史上初の2度目の春夏連覇も果たし、それ以外にも甲子園で上位進出を幾度も果たした。無類の強さを発揮したこの2010年代は大阪桐蔭がリードしたのは高校野球ファンなら説明するまでもないだろう。一時期は大阪どころか全国レベルで大阪桐蔭一強時代の声も一部で上がっていたぐらいだ。ただ、私は2016年頃から異変を感じていた。
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