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巨人・浦田俊輔に続け! 快速+ワンパンチでドラフト指名を獲りに行く━━阿部謙心(九州産業大)


パンチの効いたフルスイングと50m5・8秒の俊足を武器に、1年春からリーグ戦に出場。大学通算本塁打は15本で、2年秋には3試合連発も放っている。
福岡六大学を代表するマルチプレイヤーだが、阿部自身は「一番の持ち味は脚力。監督からも『お前は脚だ』と言われているので」と、スピードを活かしたプレーこそがこれからの野球人生を切り開く術だと心得ている。

3年秋に盗塁王に輝いた韋駄天は、浦田俊輔(巨人)を生きた教材としてスキルアップに励んできた。1学年先輩の浦田は阿部と同じ50m5秒8の俊足で、大学4年間のリーグ戦で39盗塁を記録。3年秋にシーズン最多の15盗塁を決め、そこから3季連続で盗塁王に輝いた。大学日本代表候補にも名を連ね、4年秋には首位打者にも輝き、春秋連続でのリーグMVPを受賞している。
昨秋のドラフトでは巨人から2位指名を受け入団。今季はキャンプ・オープン戦から持ち前のスピードを存分に見せつけ、開幕1軍入りを果たした。

「目の前であのスピードを見てきましたからね。リードも大きいし、思いきりも良い。本当に勉強になりました。また、すべてにおいて、いっさい抜いたプレーをしない。当たり前のことなんですけど、こういう人がプロに行くんだろうなと思って見ていましたね」

今秋のドラフト指名を目指す阿部は、秋に向けてさらに走力を伸ばすことを誓う。また、持って生まれた天性の武器を活かすためにも、出塁率アップを目指す。

「最近は打球が上がってしまうんですよね。フライアウトでは何もできないし、塁に出ないことには脚も宝の持ち腐れになってしまいます。これからは四死球を取ることも大事になってくるし、追い込まれたカウントでどういう打撃ができるか。そのあたりをもっと磨いていきたいです」

「今年は自分が引っ張って後輩たちを神宮に連れて行く」と息巻くスピードスターが、学生生活最後の春をスタートさせた。

◆阿部 謙心
あべ・けんしん
九州産業大 外野手(九産大九州)
178㌢、78㌔、右投右打
2003年7月30日、福岡県福岡市生まれ
香椎下原小3年時に香椎下原ソフトボールクラブに入団。香椎三中では福岡東コンドルズ(ヤング)でプレーし、2年時に全国大会に出場する。九産大では1年春からリーグ戦に出場。2年秋に本塁打王、3年秋に盗塁王。大学通算15本塁打。50m走5秒8、遠投95m

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