台湾ではすでに不要のフェイスシールドが日本や香港ではまだ必要—マスクよりもフェイスシールド[11]-(松沢呉一)
「フェイスシールド普及に貢献する芸能人たち—マスクよりもフェイスシールド[10]」の続きです。
アイシャットのクラウドファンディング
このクラウドファンディングに注目です。
このクラウドファンディングをやっているMUROTANIは、アパレル関連の大阪の会社で、このアイシャットは台湾で使用されているものだそうです。その日本版で、すでに商品はできていて、開発費や製作費が必要というわけではないので、「なんのためのクラウドファンデングだろう」と訝ったのですが、「集めた資金で、アイシャットをサポーターの皆様へお届け致します」とあって、一般向けの販路を持っていないメーカーによる新手の話題作りおよび販売方法のようです。
アパレル関連は売り上げが落ちて大変でしょうから、応援したいのですけど、ちょっとひっかかったところがあります。
そうはっきり書いているわけではなくとも、台湾で広く使用されているような印象を受けますが、検索してみたら、全然一般的ではありません。それどころか、台湾の学校では4月以降、換気されていて距離が保てる場合はマスクもしなくていいことになってます。
2020年4月6日付「中国時報」
この距離でもマスクはしなくていいらしい。
それ以前はともあれ、今現在、台湾の学校でアイシールドを使う必然性は相当に低いと見ていいでしょう。
マスクをしなくてよくなったのは「その世代が感染しても死ぬ可能性は限りなく低い」ってことがはっきりしたことと、台湾では感染者が抑えられているってことが背景にありましょうから、今なお抑えられていない日本では、学校で使用する必然性がまだあるかもしれない。じいちゃん、ばあちゃんと暮らしている子どもらもいますから。
台湾はいいけれど、香港がまずい状況
台湾では感染者がたまに出てますが、出ても一桁です。
韓国は二桁の横ばい。香港は7月に入って急増していて、三桁の感染者が出始めています。人口745万人ですから、相当にまずい状態です。医療崩壊寸前で、介護施設に感染も広がっており、まだ数は少ないですが、これに伴った死者も連日出ています。
新華社は「違法集会のせい」と言っていますが、いつものデタラメです。虚言報道。
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