3月20日、大評判の「Yasuke Simulator」がついに発売される!—その便乗ゲーム「アサシン クリード シャドウズ」まで出るとの噂(たぶんガセ)-(松沢呉一)
いよいよ「Yasuke Simulator」が発売に
「Yasuke Simulator」の発売が迫ってきて、それに便乗した「アサシン クリード シャドウズ」も遅れてなるかと、ものすごい量の情報が流れています。
当然、UBIソフト側から発せられる話題作りのヨイショ情報も混じっています。ゲーマーの中にも金さえもらえればヨイショするのはいるし、メディアも広告がもらえればヨイショ記事を出すことは周知の通り。
ここにきて、再びテンセントによるUBIソフト買収説が流れていますが、これも株価がこれ以上落ちないための必死の工作である可能性もありそう。事実、この数日、株価が上昇してましたが、すでに力が尽きた模様。
また、これまでにもあったように、UBI叩きの内部情報とやらにもガセが混じっているので、慎重に見る必要があります。
しかし、情報量が多すぎて、それぞれの信憑性を検討している余裕もない。ただ、UBIソフトの破綻が近づいていることはほぼ間違いなさそうです。資金が枯渇しつつあるのも間違なさそうですが、とにかく「アサシン クリード シャドウズ」が売れてもらわなきゃ困るので、金を捻出して、YouTubeでもCMを大量に流しています。そのたび、多くの人が「Yasuke Simulator」を買わなきゃと思います。
長らくゲームをやっていないくせに、私も「Yasuke Simulator」は気になってしょうがなくて、とりあえず、STEAMをダウンロードしてしまいました。
デモは日本語対応していないのですが、翻訳つきやコメントつきのデモプレイ動画が次々公開されています。
ムチャクチャ面白そうだべ。
時代考証が完璧な「Yasuke Simulator」
完全武装の弥助が自転車で竹林を駆け抜けるところがサイコーに史実通りです。このエピソードは、高校の時に、日本史の教科書で読みました。
これを観て、世界各国で準備を始めたコスプレイヤーが二桁はいるでしょう。衣装や小道具の調達より、鎧兜をつけて自転車をアクロバティックに乗りこなす練習に時間がかかりそうです。
また、弥助を見下ろす巨人とのバトルも見どころです、これも史実通り。戦国時代の日本には3メートルを超える巨人がいたと東大の岡美穂子先生の著書にはっきり書かれています。いや、文脈でそう理解できると思っております。
「アサシン クリード シャドウズ」は再々度発売延期という説も出てますが、あり得ません。仮にそんなことをUBIソフトが考えていたとしても、このデモを前にしたら、どんなことをしても出すしかないと悟ります。さもなければ、話題も客も全部「Yasuke Simulator」に持っていかれます。延期しなくても、全部持っていかれかねないのに。
ゲームに詳しい人たちによると、技術力のある開発者が関わっているようで、ゲームとしてよくできていると評されています。相当前から製作が始まっていたのでしょうか。それにしたって、ここ数ヶ月のことであって、UBIソフトが何年もかけて、莫大な予算を注ぎ込み、多数の人員を動員して、2度の延期を経てやっと発売できそうな「アサシン クリード シャドウズ」をあっさり乗り越えそうです。
乗り越えるも何も、こっちの弥助が本物であり、あっちは偽物。こっちのゲームが本編であり、あっちは予告編。またはおまけ。熟練のスタッフは「Yasuke Simulator」に専念し、使えないポンコツや未経験の新人が「アサシン クリード シャドウズ」に飛ばされました。
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