松沢呉一のビバノン・ライフ

大学の卒業生たちを見て、改めて「赤いきつね」騒動を考える—ツイフェミはフェミニストなのか?-(松沢呉一)

 

卒業式シーズンに見た光景

 

vivanon_sentence先週から今週にかけて、大学は卒業式シーズンを迎えていて、各所で袴姿の卒業生を見かけました。

1980年代は男女ともリクルートスーツが中心だったように記憶しています。一部女子は振袖、一部男子は学ランだったりもしましたが、「卒業式の女子は袴」という潮流は女子大から始まって広がっていったんじゃなかったですかね。リクルートスーツにも男女差があるにしても、今ほどは歴然とした差はなく、男女の差は拡大してます。これは女子の自主的選択ですから、それもまたよし。

袴に革靴は明治以来の伝統ですが、現在と当時と決定的に違うのはは色です。振袖に袴を合わせているので、上が派手なのは当然として、袴もグラデーションになっていたり、白抜きで桜の花があしらわれていたりします。華やかでいいですけど、完全にこの時期限定で、貧乏性としては「もったいないな」と思ってしまいます。

全部誂えると安くても50万円から100万円はしましょうから、人気配信者か太い親じゃなければパパ活するしかなく、レンタルした卒業生が多いのでしょうが、フルセットでレンタル料が10万円くらいします。

 

レンタル衣裳の「マイム」より

 

成人式用に誂えた振袖を流用して、袴だけ借りたのもいるでしょう。袴だけなら安いですけど。全部頭位するとなると、着付け込みのフルセットの上に、バッグや靴などの小物も揃えなきゃならないし、髪の毛もセットしなきゃならないので、20万円コースです。

それなら、今後も着られる、自分の好きな服を買った方がいいというので、袴集団の中にシックなワンピースを着たのがいたりもして、こういう人が私は好きです。人は人、自分は自分。男子だと昔も今もジャージを着たり、着ぐるみを着たりするのがいて、男でも羽織袴がいます。

京大はコスプレするのが伝統になりつつありますしね。

 

 

金はたいしてかからないけど、手間と創意が必要。女子もやっていますが、数は少ない。「一生に一度のことなんだから」と女子には親や周辺からのプレッシャーが強く働きそうです。男子は「一生に一度のことなんだから、面白いことをやれ」と言われそうです。

 

 

ウィンクするモデルはマッチポンプ系炎上コンサルに見つからないようにして欲しい

 

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上に出した3人のモデルさんのうちの真ん中は指を立ててウィンクしてはります。ヤバい。こんな写真をマッチポンプ系炎上コンサルに見つかったら、格好の素材として狙われますぜ。この点を取り出して「男の視線」「性的アピール」などと難癖をつければ、深く考えることができない集団によるダチョウアタックが始まります。

 

 

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