松沢呉一のビバノン・ライフ

ミャクミャク/広末涼子/がうる ぐら—「月刊 生き違い新聞」第7号で話したこと-(松沢呉一)

 

ミャクミャクに魅せられた福田光睦

 

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一昨日の「月刊 生き違い新聞」第7号にご来場の方々、配信をご覧になった方々はありがとうございました。今まででもっとも客数が多く、やはり告知バナーに色をつけると効果があるな。

次回は万博のミャクミャクに合わせて、赤と青かな。今回の「生き違い新聞」で、「万博には興味がないけど、ミャクミャクは好き」で、グッズを買い漁っている福田君の異常さがご理解いただけたかと思います。

福田君は「電通維新に幽閉されているミャクミャクを一体でも多く救い出すために、ミャクミャク・グッズを買っている」と言ってました。頭おかしい。

頭おかしいと言えば広末涼子です。「生き違い新聞」で軽く話しましたが、広末涼子は双極性障害の疑いが濃厚です。私ら世代にとっては躁鬱病と言った方が馴染みやすい。

具体的なことは言いにくいし、書きにくいですが、何人か双極性障害の知人がいます。昨今、鬱病の人はゴロゴロいて、症状も知られているのに対して、躁状態の怖さはあまり知られていないかも。たんに陽気で行動的になるってレベルでは留まりません。

広末涼子ほどひどくはないですが、双極性障害の知人の上司が「ずっと鬱でいて欲しい」と言っていたことがあります。鬱だったら出社しないだけ。躁になると、周りに迷惑なのです。いろんなことを思いついて、彼の会社では実現不可能なことでも「自分にはできる」と思い込み、よその会社に企画を持ち込み、相手の会社がその気になったら、本人は鬱で出社しない、みたいな。

広末涼子の、2年に1回周期の躁状態がどのくらい続くのかわかりませんが、この時期に性欲が亢進するようなので、「月刊 生き違い新聞」ではなく、福田君がやっている「ヤリマン甲子園」に出てもらうといいんじゃないかという話になりました。当面仕事は来ないでしょうから、ギャラ100万円で出てくれるかも。入場料ではペイしないですが、中継は殺到するでしょうから、なんとかなるんじゃないかな。

それお聞いた福田君はこう言ってました。

「20万円じゃダメですかね」

真剣に考えなくても。

✴︎福田君派500円硬貨は数枚入手してますが、千円銀貨、1万円金貨は未入手。早く救出せねば。

 

 

VTuber卒業の悲しみの深さ

 

vivanon_sentence私はがうる ぐら卒業ショックで、「今日は何を着てくかな」と考えることもできず、寝巻のままパンディット2に出掛けました。つっても、私の寝巻と部屋着と外出着とステージ衣装(笑)は差があまりなく、着古すとランク落ちするだけ。この日の寝巻は小さい穴がいくつか空いていて、針と糸を駆使して穴を見えなくした箇所もありますが、遠目にはわかるまい。

いつものように、ネパール居酒屋「祭り太鼓」で打ち上げをした際に聞いたのですが、30年前のアイドルグループが今も月に一回同窓会的にイベントを継続している例があるんだそうです。その分、アイドルも歳をとり、50歳前後になっていて、子どもが成人していたりもしますが、往時の通りにダンスを披露。新譜が出るわけではないので、CDを複数買いする必要もない。こうなるともう「仲間」「戦友」ですわね。ええ話や。

こういうことがVTuberでは起こり得ない。中の人が「私ががうる ぐらです」と名乗り出ることは契約で禁止されているでしょう。時間が経てばいずれ契約は無効化するでしょうが、中の人は中の人であって、がうる ぐらではありません。がうる ぐらはあのビジュアルがあって成立します。サメなんですから。

あの衣装はがうる ぐらが日本に来た時に購入した既製品です。子ども用でしょう。安上がりですが、グッズを出す場合は許諾や使用料が発生して、かえって面倒なので、運営会社のカバーは権利を買い取っているんじゃなかろうか。売り切った商品なら安いでしょう。となると、自分で買った既製品なのに、今後は公には使えない。ステージ衣装から、寝巻きへ。

VTuberが引退すると、そのキャラクターはどこにも存在しなくなります。個人勢であれば、気が変わって再開することがあるでしょうし、企業勢でも契約し直直して活動再開することや、一夜限りの復活もあるかもしれませんが、原則、引退は消滅を意味します。

 

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