愛知県高校野球 2年生の有望選手特集⑮ 中部大春日丘 服部圭真投手“歴史を作った本格派右腕はライバルを意識して成長中”
中部大春日丘はこの秋、享栄、愛工大名電を破ってベスト8入り。至学館に1点差で敗れてベスト4入りを逃したものの、確かな爪痕を残しました。
そのチームをエースとして支えたのが服部圭真(よしまさ)投手。急成長をみせて、齊藤真監督の信頼も厚くなっている服部投手がどんな投手なのか、話を伺っていきました。

中部大春日丘・服部圭真投手
〇愛工大名電を破って歴史を作った
中部大春日丘はいわゆる“セカンド私学”の筆頭格。長年強豪と言われながらも、甲子園出場が果たせないチームとなっている。その壁として大きく立ちはだかってきたのが“私学4強”。
その中でも特に勝てなかったのが愛工大名電だった。県内では語り草となっている、堂上直倫(現中日コーチ)の9回表二死・一塁ヘッドスライディング(ここから愛工大名電が大逆転勝利=2006年夏の準決勝)の一戦もその一つ。この後も5連敗と苦杯をなめていた。
齊藤監督いわく「初めて勝ったんじゃないかな」という愛工大名電戦の歴史的な勝利を服部投手も印象に残った試合として挙げる。「試合前に『歴史をつくるぞ』と齊藤監督に言われていました。1年夏に愛工大名電との試合(準決勝)をスタンドで見ながら、愛工大名電のような『私学4強』に勝つのは大変なことなんだな、と感じていました。だから今回の勝利はうれしかったし、チームに貢献できて自信にもなりました」。

タイブレークの末に愛工大名電を破った試合は歴史的勝利だった。
ただこの秋は愛工大名電の他、享栄も倒しながら、至学館に1-2で敗れ東海大会に進めなかった(服部投手は登板せず)。「至学館戦は相手をヒット数で上回りながらも要所を抑えられて負けた。投げていた水野(拓海)は2失点でしたし内容はよかったのですが・・・」。
その至学館は東海大会ベスト4となり、選抜も濃厚となっている。一層甲子園への気持ちは強くなったとのことで「改めて自分たちも甲子園を狙っていけるチームだと思ったので、夏に向けてより力をつけたい」と前向きに話す。
〇野球を始めたきっかけから中学校の思い出。宮内投手との出会い
服部投手が野球を始めたのは割と遅く、小学4年の11月頃からだった。野球を見始めたきっかけは大谷翔平選手に憧れて。そして、小学校の部活動でやっているのを見て楽しそうだなと思ったのがきっかけだった。入ったチームは瀬戸市の東山フェニックスという軟式のチーム。中学では瀬戸市立の南山中学の野球部だった。もちろん軟式。
中学での球速は123km/hがMAXで、中学軟式では速い方。ただ目立つレベルではなかった。
中学校の大会で印象的な投手と遭遇する。それが中京大中京に進むことになる宮内渉吾投手だった。宮内投手擁する春日中と対戦しサヨナラ負けを喫した。「当時は全然存在も知らなかった。宮内はまだ細かったですが大きくて、球が速かった。バッティングもよかったです」と振り返る。
会話したことなどはないそうですが、「これまで対戦した中で一番すごいと思った投手。いつか対戦して今度は勝ちたい」と意気込みを口にする。
〇中部大春日丘での成長
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