限界突パ

【独占インタビュー】西武・渡辺久信GMに聞く。「今年は優勝しなくていいとは絶対に言わない」【後編】

最下位に転落した7月2日のソフトバンク戦のオーダー。渡辺GMが指摘したように、外野手が6、7、9番を担っている状況が苦しさを物語っている。

 

パ・リーグ最下位に沈む西武・渡辺久信GMインタビュー後編は現状のチームについて話を聞いた。(取材・文 氏原英明)

 

ーー今季のこともお伺いしたいんですが、シーズン当初は源田選手がWBCで怪我して最初からベストメンバーが揃わないという状況。その後、怪我などで離脱者が多くなっていますが、今のチームをどう見ていますか。

渡辺 チームの中心になる選手が(ケガなどで)抜けるというのは痛いです。怪我したり、いろんな事情が出てくるというのは、チームにとったら痛いです。そこでどうするかと言っても、緊急トレードするにあたって主力選手の代わりを出すというわけにもいかない。では外国人は?日本にはレベルの高いピッチャー陣がいる中で、突然に来て、対応できるバッターはなかなかいない。実際、今年のプロ野球を見ても、うちのマキノンが一番、対応している部類に入ると思う。そのマキノンにしても、キャンプからやっていたからですから。シーズンに入って外国人を補強するのはなかなか難しい。ということはやはり、今いるメンバーの中でやっていかなくちゃいけない。我々は何とかうまく進むように考えるけど、いるメンバーで何とかやりくりするのが現場の仕事。俺が監督の時も色々やりました。牧田(和久)を抑えにしてみたり、涌井(秀章 現中日)を抑えで使ったり。いるメンバーで何とかやろうとすることも大事。

 

ーーライオンズの僕のイメージは若獅子と言われるくらいで、若手が出てくるチーム。しかし、今はなかなか定着しない。特に、外野手の伸び悩みが気になります。

渡辺 その話題はまさにドンピシャでね。今日もそのミーティングをしていたところだった。うちの外野手は今、成長していますが、成長度合いが遅い。これから成長するかわからないけど、成長度合いが遅いことは議題にしている。どういう問題があるのか、なぜ駄目なのかとか、そういう視点をしっかり洗いざらいにするためにアナリストたちの意見も聞きながら話し合っていますね。最近ではいろんな数値も出てるわけだし。ただ、数値だけじゃない気持ち部分あると思っている。

ーーなぜ、出てこなくなってしまったんでしょうか。炭谷銀仁朗選手(楽天)が在籍していた時には、当時監督だった渡辺GMが失敗してもいいからと言って起用してくれた。そういうのがあって秋山翔吾選手(広島)浅村栄斗(楽天)などが出てたのかなと。

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