”ドラフト候補の面談”は本当に存在する?プロ野球スカウトたちのもう一つのお仕事。
10月26日に開催されるドラフト会議まで1ヶ月を切った。学生に義務付けられるプロ志望届も来週には締め切られる見込みだ。今年は例年に比べて大物不在。しかし実力者揃いという評判だ。そんなドラフトを控え、今月はドラフトの見どころをたっぷりと紹介する。今回は「スカウトがドラフト候補の面接をするのは本当か」。(取材・文 氏原英明)
日本の野球界は極めて歪だ。
その際たるものがプロ・アマ規定というもので、これは1961年の「柳川事件」に端を発している。
柳川事件とは当時、社会人の日本生命所属だった柳川福三選手と中日が契約。いわば、引き抜き行為を行なったのだ。この前後にもプロ・アマ双方で揉めていたのだが、この事件をきっかけに、アマ側がプロとの断絶を発表。学生野球協会もこれに続いた。
これによって「プロアマ規定」が生まれ、プロとアマチュアは接触しれはいけないことになっている。少しでも話したら「アウト」というところまで監視は行なっていないが、公のところでは関わってはいけないことになっている。
この規定の影響をもろに受けているのが、ドラフト候補とプロ野球のスカウトである。
スカウトは試合でのパフォーマンス、練習での姿勢を視察して、選手の能力を評価するしかなかったのである。
しかし、現状はそのルールも少しずつ緩和されてきて、学生に関しては「プロ志望届」を出すことにより、スカウトとの接触が許可されるようになった。ドラフト候補には「調査書」というものがいくつか届く。球団から渡されるもので、これは全球団が全ドラフト候補に送付するわけではなく、「指名の可能性がある」選手にのみ調査書を依頼する。
とはいえ、調査書を出さなければ指名できないというルールはなく、黙って指名したい場合に、選手側に調査書を依頼しない球団も、時にはある。
ただ、この調査書というのをうまく使えば、ドラフトを成功させることもできる。
それは調査書を依頼し、それを回収しにいく際に、選手と接触して、どんな性格であるかを見抜いていくのだ。
この機会を「面談」と銘打って力を入れていたのが日本ハムだ。以下は過去のインタビューの抜粋だ。
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