限界突パ

日本シリーズは勝敗、得点、安打数もタイに。指揮官の采配で注目ポイントは?

SMBC日本シリーズは4戦を終えて2勝2敗の五分になり接戦の様相になってきた。

勝敗はもとより総得点、総失点、総安打数も同じなのだから面白い。

大会の展望はシリーズ前に既報したが、注目となるのは両監督の采配だ。

オリックス・中嶋聡監督の采配は先進的だ。それこそ、働き方改革を取り入れたように、特定の選手に信頼を寄せても依存しすぎない。ベストパフォーマンスが出るようなコンディション作りを優先させる。休息がテーマだ。

金属疲労がないような状態にしてリーグを3年連続で勝ち抜いてきた。

一方の阪神・岡田彰布監督は古き良き時代の指揮官だ。とはいえ、時代に合わせて選手の性格面を配慮しつつ采配を振るう。ただ、指揮官の采配の決断の第一条件に来るのは「勝利」だ。コンディションを度返しにすると言うことはないが、過剰に手前に線引きすることはない。

時に、そこに厳しさも垣間見るが、それらは勝利に直結した采配だ。

第4戦では7回表に失策した佐藤輝明をベンチに下げた。懲罰抗体などではなく、戦術的な理由で下げる必要性があったのだが、チームの主力であっても、勝つための采配を厭わない。一歩で、今期苦しんでいたリリーバー、湯浅京己の復活劇を演出するのだから面白い。

残り最大3戦を踏まえて、この両者の采配がどちらに転ぶのかが注目だろう。

一つ、ポイントになるのが継投策だ。

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