限界突パ

新入生の育成論 第2回 「1 年⽣に起こる怪我」【野球指導研究】

新入生の育成論第2回目は身体の専門家にコラムを書いてもらいました。今回も執筆いただくのはS&Cコーチの佐藤裕務さんです。早稲田大学男子バレーボール部でインカレ5連覇を支えた名トレーナーであります。もともとは野球選手で、野球チームにも指導に行っていますが、私のオンラインサロンのモデレーターも務めてくれていて、いつも体のこと、トレーニングのことなどをアドバイスいただいています。今日はそんな専門家の記事を読んでいただきたいと思います。(文・佐藤裕務) 

さて、今回は「1 年⽣に起こる怪我」というテーマで、お話ししてみたいと思います。

⽇本スポーツ振興センターが毎年出している中・⾼校⽣の怪我に関するデータを⾒ると、4⽉~6 ⽉が年間を通して怪我が多い時期という結果が出ています。

https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/kanrika/tabid/1961/Default.aspx

部活だけではなく体育の授業も含まれていますから、何とも⾔えないのですが、多くの競技はオフシーズンからインシーズンになり、練習や試合が多くなり負担が重なる時期であることも⼀因としてあるかもしれません。

また興味深いデータとして、曜⽇別の怪我の件数を⾒ると、ずっと何年も前から⾦曜⽇が不動の 1 位なのです。統計報告の問題なのか、実際に⾦曜⽇に怪我をしているのか?という部分もあるかもしれませんが、仮に本当に⾦曜⽇だったとすると、その週の授業最終⽇で⽣徒は疲れているのかなあ、とか考えたりしました。

先⽣の皆様はいかがお考えでしょうか?

⾦曜⽇に⽣徒が疲れやすくなっているとか、授業中に寝ている⼈が多いとかあったりしますか?むしろあまり関係なさそうですか?

さて、導⼊はこの辺にしておいて、今⽇のタイトル「1 年⽣に起こる怪我」に進んでいきたいと思います。まず、1 年⽣にとっては⼊学後の春先というのは間違いなく怪我がいちばん多い時期だと思います。

これらの因⼦は皆さんも何となく想像がつくと思いますが、以下に挙げてみました。

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