限界突パ

量と質の議論。〜菊池雄星と源田壮亮の言葉力〜

昨シーズンオフ、元西武でメジャーリーガーの菊池雄星選手の言葉が話題となった。
youtube番組などインタビューを受けた菊池はこんな言葉を発したのだった。

「野球は急に上手くなると思っていて、練習は上手くなるきっかけだと思います。100回できる選手より1000回出来る選手の方がそのきっかけに多く出会える」

菊池は昨シーズン大活躍を見せた。その成果もあって、彼の言葉力は一層脚光を浴びたのだが、実はこの「量をやるから上手くなる」彼の思考はメジャーにいってから生まれたものではなく、西武にいた時から彼の信念として持っていたものだった。

事実、2019年に上梓した彼の著書「メジャーをかなえた雄星ノート」にもしっかり記されており、今になってクローズアップされただけに過ぎない。

そんな彼の体験を探るときに忘れていけないのが高校3年春の出来事だ。

センバツ出場を決めていた菊池雄星は調子が上がらないまま、試合前日を迎えていた。トレーニングや練習は1日にも欠かさないなど、練習の虫で知られた菊池だが、高校1年夏に甲子園出場して以降、悶々とした日々が続いていて、そんな中で2度目の甲子園の舞台を控えていたのだった。

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