彗星の如く現れたドラフト候補!京産大・由上慶はなぜこれまで注目されなかったのか
本来であれば、ドラフト候補に挙がるような選手は以前から注目されていることが多い。
だが、今回取り上げる由上慶(4年=関西大倉)はちょっと違う。今季初先発となった試合に5球団のスカウトが視察に訪れたが、これまでに投手としての実績はほとんどない。なぜなら、昨年までは野手メインで出場していたからだ。
由上が昨年までにリーグ戦で登板したのは一昨年春の1試合1回だけ。この試合は序盤から大量ビハインドを背負う展開となり、敗戦処理のような形で7回に登板して、2失点している。筆者は偶然にもその試合を取材しており、投球時の写真も撮影していたが、投球内容自体はあまり覚えていない。

2年春のリーグ戦で登板した由上慶
その後は主に野手としての出場が増え、登板した1週間後には代打で本塁打を放っている。昨年までに指名打者として10試合にスタメン出場を果たしていたが、通算で33打数5安打で打率.152、1本塁打、3打点と目立つ成績を残したわけではなかった。
そのため、由上といえば、時々スタメンで出てくる左打者くらいのイメージしか持っていなかったのである。

昨秋のリーグ戦で打席に立つ由上慶
元々は二刀流を志して京産大に入学。指導陣も彼の意思を尊重して投手、野手のどちらでも出場機会を与えてきた。
しかし、2年生の時に腰を手術。炭山和輝監督によると、肩や肘を痛めた時期もあったそうで、必然的に打者として出場することが多くなっていた。
「結果が欲しかったので、どちらかに絞って練習した方が結果に繋がると思いました。野手の選択肢もありましたが、3年間やって結果が出なかったので、故障で投げる機会がなかったピッチャーを試したいと思いました」と大学野球ラストイヤーは投手一本で勝負することを決意。確かに試合に出ながらも数字を残せなかった野手と未知数の投手なら、後者に賭けたくなる気持ちは理解できる。
そして、14日に行われた大商大との2回戦がリーグ戦初先発となった。

14日の大商大戦で先発した由上慶
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