九ベ! ——九州ベースボール——

甲子園の令和未勝利は宮崎県だけになってしまった━━あと一歩の壁③富島・濵田登監督(後編)

教え子との決勝戦となった今夏、富島の濵田登監督はあと一歩のところで2年ぶりの甲子園を逃した。
感無量の頂上対決。そして、突き付けられた勝敗……。
宮崎県を代表する公立のベテラン監督は何を思い、何を吸収したというのか。
また、令和に入って甲子園未勝利が続く宮崎県勢についても思いの丈を語ってくれた。

教え子が見せつけた勝負勘

━━そもそも宮崎商の橋口光朗監督は、濵田監督が指揮した宮崎商2006年世代のキャプテンでした。当時、橋口監督をキャプテンに任命した理由は何だったのですか?
「他の選手に対する影響力の大きさですね。“こいつの言うことを聞かんとヤバいだろう”みたいな空気もあったので。どちらかと言うと、彼はやんちゃなタイプなんです。親分肌みたいなところもあるし、良い兄貴分というか、面倒見の良さを持ち合わせた人間です。中にはやりっぱなしのキャプテンもいますけど、光朗の場合は言ったからには自分も行動する。人にやらせるからには、自分もやる。それは監督になってからも変わらないと思うんですよ。選手の使い方などは私たちにも分からない部分はありますが、進路のこともそうだし、いろんな面で子供たちに対して責任を全うしようとする。実際はものすごく自分を追い込んでいると思いますが」

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