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狩俣昌也、滋賀初凱旋(後編)

 

滋賀でのプレイ、本当にうれしかった

  狩俣の滋賀初凱旋ゲームは27分31秒の出場で9得点4アシストだった。貢献度はチームトップの+22。4Qでファウルアウトになったものの、うまくゲームをコントロールしてチームを勝利に導いた印象だ。

 試合後、狩俣に少し話を聞くことができたのでまとめておきたい。

Q:初の滋賀凱旋試合、どんな気持ちで迎えましたか?

 そうですね。4年ぶりですかね。僕もB3に行っていろいろとありました。(レイクスとは)1回、プレシーズンでやるチャンスもあったんですけど、僕が体調不良で参加できなくて…。また、長崎がB1に上がったらレイクスがB2に落ちたりとかもあったので、自分が現役の間に試合できるのかなって感じはありました。その中で今回、滋賀でプレイできるチャンスがあったのは本当に嬉しい気持ちでした。

Q:滋賀を離れる際、B3からB1に長崎を上げるという強い覚悟を持たれて旅立たれました。その歩みをともにした前田健滋朗HCのレイクスと滋賀でやるというのはどういう感覚だったのでしょうか。

 そうですね…、向こうもたぶん僕たちのことはわかっていると思います。ただ、僕たちもどういうコーチか、 本当にいろんなことをやって、メンタル的な部分で揺さぶってくるんだろうなと思いながら試合に挑みました。感想としては、やっぱり前田HCのチームと対戦するのは楽しいなと。いろいろ駆け引きもありながらでしたからね。(前田HCは)本当にバスケットに対する想いが強いコーチですし、選手に対する愛情を僕たちも感じてこの2年間を一緒にやってきました。今、チームは違いますけど、やっぱりそういうコーチと同じコートでプレイできるのは本当に嬉しいというか、楽しさの方が大きいかな。

Q:前田HCは狩俣選手から見てどんな人柄ですか?

 なんだろうなぁ。真面目で勉強熱心。僕たちに見せる姿はそうですね。たぶん、バスケット大好きなんだと思います(笑)。バスケットに対する想いとか、そういうのがすごく大きいなと感じていました。

Q:現在、レイクスはなかなか勝てない状況で、前田HCも苦しい時期かと思います。長崎で共闘されていた時に苦しい時期はありましたか。

 ありましたね。B1の初年度。僕らもなかなか勝てなかったですし、ベテランというところで、前田コーチとはたくさん話もしました。どうやってチームを良くしようか、こちらからもいろいろと相談しましたし、本当に一緒にやってきた感じでした。

 自分が長崎にいる間はチームが別々になる状況が起こるとは思わなかったので、あの時は本当にびっくりしました。最後の面談の時に「勝たせることができなくて、本当に申し訳ないです」と伝えました。選手として、前田コーチを1つでも多く勝たせたかったですし、それがコーチの評価にもなると思うんですけど、それを達成できず「本当にごめんなさい」という気持ちでした。

Q:前田HCからは選手と一緒に戦う姿勢が伝わってきます。

 そうですね。その通りだと思います。どんな時も諦めないですし、戦う姿勢を選手に植えつけて、それを維持させてくれるコーチだと思います。

Q:レイクス在籍時に一緒に戦った選手としては野本大智がいます。成長を感じる部分はありますか?

 もちろん、成長していると思います。前回、長崎で試合した時よりも、さらに思い切りが良くなっていましたしね。ダイチはもともとそれが良い部分だと僕は思っていたので、それを取り戻して、今日ホームで活躍して、やっぱりあれぐらいアグレッシブにやるべきだと思っています。それがダイチらしいとも思いますし、それを今日は見られたのですごく嬉しかったです。

Q:キャプテン野本大智の印象はどうですか。

 そうですね。特別指定で入ってきた時のイメージは何も言わないイメージしかなかったので…。ただ、バスケットのセンスもそうですし、なんか人間的にもすごく真面目というか。ただ、キャプテンをできる器だとは思っていましたし、チームを引っ張っていける人柄でもあると思います。今日みたいに自分からアグレッシブにやっていけば、 それがレイクスのスタイルに繋がっていくと思うので、引き続きどんどん挑戦して背中で見せていけるようなキャプテンになってほしいなと思っています。

Q:ちなみにファウルアウトした場面ですが、あの場面は野本選手が相手だったから、つい行ってしまった?

 あれは絶対クリーンだったでしょ(笑)。別にギャンブルのつもりもなくて、本当に行けるところでした。あと、あそこで流れをしっかり切れば、もう完全に僕たちのゲームになると思っていたので。ダイチだから…とかはなく、行くべきだから行っただけですよ。

Q:とはいえ、この試合で野本選手はキャリアハイの19得点です(笑)

 すばらしいです! 関わったことがある選手が活躍するのは素直にうれしいです。ただ、フリースローを2本外した場面はいただけないですねぇ。それは課題です。“ちゃんと決めろよ”って言っておいてくださいね(笑)。

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