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プロ打撃投手、NPB育成審判、社会人野球に挑む大学4年生 年末に会った3人の野球人

【大晦日コラム】
年末年始になりますと、普段は県外で活動している野球関係者を、帰省に合わせて取材する機会がいくつかあります。

長野日大高(國學院大出)出身で元中日の佐藤亮太さんに久しぶりのお会いできました。引退後も中日に残り、打撃投手を務めているとは聞いていましたが、その打撃投手という仕事はどんなものなのか興味がありました。
あらためてお聞きすると打撃投手になって10年とのことです。日ハム・金子千尋投手と同い年の36歳。体の丈夫さ、そしてケアと、大変な仕事です。それに加えて10年間、チームが佐藤さんと契約しているのは、彼の人柄も大きいと思います。十数年前、ドラフト後とプロ1年後に取材をさせていただきましたが、変わらぬ誠実さ、まじめさあってのプロの裏方業だと思いました。

そのプロに違う職種で携わっているのが、上田東高校出身の西沢一希さんです。21歳の彼は、高卒で審判員の道に進み、今年はNPBの育成審判として2軍(ウエスタン)戦で審判員を務めてきました。プレーヤーとして高校で一区切りをつけた西沢さんが、いかにして審判に魅せられていったのか。技術を極めていくという面ではプレーヤーとして何ら変わらないと思います。その強い意志が感じられました。1軍で審判をする日が待ち遠しいです。

長野日大高時代、185㌢の長身と非凡な投球センスで注目された川上清敬さんは、国学院大4年生となりました。卒業後は、関西に創部する企業チームへの就職が決まったようです。期待されながらも大学1年時に肘を故障。ようやく4年秋のリーグ戦で神宮初登板を果たしました。川上さんにとっては、まだまだ野球をやりきったというわけにはいかないのでしょう。大学で挫折を味わいながら、投げ出さずにやり切ったことが素晴らしい。社会人では、大学時代の分もばんばん投げ込んでほしいです。

今年も1年、大変お世話になりました。WEB版を開設して2ヶ月。ちょうど野球はオフシーズンへと入り、読者の皆さまには物足りない面もあったかと思います。来年のシーズンに向け、ますます充実した内容になるよう努めます。季刊となる本誌ninesの次号・春号(4月)と合わせて楽しみにしていてください。それでは良いお年をお迎えください。

 

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