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【コラム】2023年を振り返る

WBCで始まり、慶応高の107年ぶり優勝、阪神の38年日本一、大谷翔平の本塁打王と野球の話題が尽きなかった2023年。県関係でもDeNA牧秀悟の打点王、上田西・横山聖哉のドラフト1位指名など、快挙が続いた23年シーズンの県内野球シーンを振り返る。

高校野球の長野大会は、第1シード上田西が8年ぶりに制し、3度目の甲子園に進んだ。横山に注目が集まる中、強力投手陣と伏兵がきっちり仕事。甲子園ではタイブレークの末に敗れ、初戦突破はならなかったが、開幕ゲームの独特の緊張感にも落ち着いた試合運びを見せた。

上田西は夏のほか、春、新チームになった秋の県大会も制し、3大会連続で頂点に立ちコンプリートを果たした。

↓ 8年ぶりに夏を制した上田西

中学カテゴリーでは、軟式の松本国際中の活躍が際立った。1期生が3年生になった松国は、3月の全日本少年春季全国大会で、県勢として初めて2勝し16強入りした。松国は夏の中体連北信越大会も県勢として20年ぶりに制し全中に出場。初戦を突破し、県勢最高タイの8強入りを果たした。

↓ 中体連の北信越を制した松本国際中

小学生軟式の学童は、強豪同士が合併した野沢浅間キングス(佐久市)が、マクドナルド全日本学童県代表決定大会を初優勝。全日本大会でも初戦を突破した。

↓ 結成初年度に県を制した野沢浅間キングス

大人も頑張った。軟式の国体は、県選抜チームが北信越予選を勝ち抜き、本国体に出場。初戦を突破した。

社会人野球の信越クラブは5年ぶりに日本選手権に出場し、14年ぶりに初戦を突破した。千曲川クラブは、全日本クラブ選手権で4強入りした。大学の関甲新1部では、松本大が春季リーグで過去最高の3位に入った。

↓ 久々に全国大会を決め喜ぶ信越ナイン

女子野球では、中学軟式の長野フェアリーズが、創部3年目で初の全国大会出場を決め、県勢として初勝利を飾った。

↓ 県内女子野球に新たな歴史を刻んだ長野フェアリーズ

全国を相手に健闘したチームは少なくなかったが、全般に各カテゴリーで苦戦の状況。ただし、負け試合の点差や内容的にその差は大きくない。24年はひっくり返してほしい。

◇年末トピックス◇
▼長野高出身の西武ドラ5・宮澤をOB会が激励
西武からドラフト5位指名された宮澤太成(24)の母校・長野高校の野球部OB会は12月30日、長野市内で壮行会を開き、同校からおよそ70年ぶりに誕生したプロ野球選手の門出を祝った。

野球部OBら約90人が出席。宮澤が高校に在籍していた当時のチームメートがステージから激励したほか、OBの北村晴男弁護士がビデオメッセージを寄せた。壮行会は欠席した宮澤の高校時代の恩師、宮崎俊彦元監督からのメッセージも披露された。

宮澤はドラフト以降、心の余裕がなくなっていたというが、「多くの方からの応援を感じ、心新たにプロ生活に向けて今一度頑張ろうという気持ちになった。開幕1軍を目標に頑張っていきます」と決意を語った。

長野市出身の宮澤は、長野高卒業後、北海道大に進み、4年次は四国IL・徳島でプレー。最速155㌔を放る右の本格派として西武から指名を受けた。

↓ 宮澤の壮行会の模様

▼長野東選抜が韓国選抜と交流戦
学童野球の長野東選抜は12月16日、川崎・等々力球場で韓国選抜との交流試合を行った。

長野東選抜は、NPO法人長野東リーグが運営するチーム・長野東ジュニアを中心に北信地区の有志約20人で編成。元ロッテのキム・テギュン氏が率いる韓国選抜と2試合を行い、ハイレベルで国際的な野球に触れた。

長野東選抜はこのほか、NPBのジュニアチームとも交流戦を行うなどして、レベルの向上や地域の選手交流を図っている。

↓ 韓国選抜と交流試合をした長野東選抜

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