【高校】オフトレ訪問36 上伊那農(秋南信2回戦) 「通知表」使いじっくり基礎づくり
前チームからの主砲天野伶らを擁する上伊那農は秋の南信予選初戦(2回戦)、快勝ペースから一転、タイブレークの末に逆転負けした。この冬は体重を含むフィジカル面を部内独自の「通知表」で点数化。実戦を急がずにじっくり体づくりにつなげている。
↓ 三村監督の話を聞く上伊那農ナイン
<秋季大会>
【南信予選】
▽1回戦
下伊那農
0000000042 6
1010100101 5
上伊那農 (10回TB)
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上農は夏16強で長野俊英を苦しめたときの主力、天野やショート丸山遼、センター那須野忠らが残った。秋の下伊那農戦は、その天野が先発し8回まで被安打4の無失点で完封ペースも9回に4点差を追いつかれ、タイブレークの末に敗れた。
三村直輝監督は「そのまま勝てるという甘えがあった。春も見越して天野に最後まで任せた」と逆転負けを振り返る。
冬場になり、割り切ってフィジカル強化に集中。三村監督は「土台がまだまだ。打球がもっと飛ばないといけない」と、体重やウエイト量、三段跳び、メディシンボール投げなど20項目を点数化して通知表に記録。通知表は保護者とも共有して食事量など協力してもらっている。
↓ メディシンボール投げと三段跳び
秋の大会は主将だった丸山は「通知表で数値化すると目標がはっきりしていい」と受け止め、丸山自身は「30㍍走やベーランの数値を上げたい」と課題の走力強化を意識する。
実戦練習はまだまだだが、ゴロ捕球や、正面ティーなどの振り込みといった基礎練習は続けてきた。182㌢の主砲天野は「飛距離を伸ばすためにウエトレなどでパワーをつけている。コンパクトなスイングで長打につなげたい」と役割を果たす。
↓ スナップスローを反復
↓ 棒を使って捕球の基本をマスター
投手・天野は下農戦の9回を「疲れからメンタルが崩れた」と反省。「疲れていてもしっかり制球したい。球速も128㌔から140㌔超えを目指す」と週3回ほどブルペンに入り、投げやすいリリースポイントを探る。
↓ 捕手はステップ、投手は軸づくりの練習
投手はほかに昨夏も投げた1年生の上島瑛太、野手兼任になる那須野、白鳥虹らが準備している。178㌢の上島は入学後、球速が10㌔上がったが、踏み込み足など意識して「夏までに140㌔出したい。決め球のカーブの制球も磨く」とレベルアップを図る。
↓ バドミントンで腕の振り方を習得
冬場に主将を務めている那須野は「フィジカルとスイングスピード、守備の確実性を上げてきたので、堅実な守備と豪快な打撃で試合に臨みたい」と、土台づくりの成果を生かす。
<上伊那農野球部>
2年生 8人
1年生 7人(うち女子マネジャー1人)