東ヨーロッパにおけるトランプ支持の錯綜—ポストコロナのプロテスト[91]-(松沢呉一)
「ウクライナ極右勢力の発展と没落—ポストコロナのプロテスト[90]」の続きです。
ユーロマイダンはネオナチによるものというロシアの「デマ」キャンペーン
ロシアでは全土で大規模なプロテストが起きていて、すでに千人以上が逮捕されている模様(こちらの記事によると、23日までに3千人以上拘束されたとのこと)。ロシアのプロテストも以前から取り上げようと思っているのですが、まずは東ヨーロッパにおける反ロシア、極右、トランプ支持についてまとめておきます。
2014年から翌年にかけてのユーロマイダン(Євромайдан)の際は、ロシアは「ウクライナの反政府運動はネオナチによるもの」というキャンペーンを展開していて、日本でもそういうことを言いたがる人たちがいました。
この時は私も連日中継を観てましたが、この動画にもあるように、両者とも実弾を使ってますから、内戦と言っていい状態。多数負傷していて、死亡者も前年から合わせて100人以上に達し、警官も10人以上亡くなってます。
反ロシア派の極右(親ロシア派の極右もいます)は戦闘能力が高いし、武装グループもいますから、当然参加していましたが、全体の中では一部です。「プロテストをしているのはネオナチだ」というのは完全なガセではないにせよ、ほぼガセと言っていいでしょう。
そりゃ銃を持つ警察や軍と闘う時に、「極右は来るな」なんて言えない。私だって、この局面では極右とでも手を組みますよ。
ヤヌコヴィッチ打倒以降急速に縮小した極右
民族主義、国家主義の強い地域があるのは事実ではあれ、また、東ヨーロッパがたいていそうであるように、国全体として比較的保守的ではあれ、これら極右の支持はそう多くはない。多数の団体があるように見えても、メンバーは重複しており、同じ人物が複数の団体を設立している例もあって、実際の活動家は数千でしょう。
私は日本にいるウクライナ人グループをFacebookでフォローしていますが、反ロシア感情が強くても、とても極右とは思えない。
ウクライナではアンティファも強く、極右とアンティファの抗争では、死者も出ていますが、アンティファ側が極右を殺害したようです。
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