松沢呉一のビバノン・ライフ

「ティンコンカンコン症候群」爆誕—真木よう子に続いてみけねこが罹病-(松沢呉一)

 

真木よう子と葛飾心の共作

 

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真木よう子のパートナーと称する人物がInstagramに投稿したのは、真木よう子自身による自演であるようなことを書いてしまいましたが、パートナーに該当する人物は実在するようです。実際にパートナーが書いたのかどうかはまだわかりませんが、あんな文章を書いたのが真木よう子さんであるかのように書いたことは撤回して、誰が書いたかはペンディングとします。

パートナーの売れない役者はまだ若いので、人生経験がないのでしょうが、若くても、ベッドの上にスマホを置いて「意識不明でござい」とやったら、すぐに嘘がバレることくらいは想像できっぺ。事実、医療関係者からも続々専門的なツッコミがなされ、慌てて投稿を削除。

そんな暇があるなら、「エアガン事件」の現場にいたとされるHey!Say!JUMP中島裕翔、同・有岡大貴、同・高木雄也宮川大輔荒川良々の誰かに証言してもらえばいいだけなのに。それさえしないで、「かわいそうな真木よう子」を演出して、プラマイ岩橋ハリウッドザコシショウを貶めようとする。証言されると困るから、真木よう子とパートナーは「かわいそうな真木よう子物語」をやるしかなくなったと思われるだけです。

昨今、「かわいそうな私物語」は乱作されすぎて、「またかよ」「もう観たよ」「再放送か」とうんざりする人が多いかと思います。

「かわいそうな真木よう子物語」の入院シーンは。「かわいそうなあやなん物語」と酷似していて、パクリ疑惑が囁かれています。悲劇ではなく、喜劇としてはどちらもよかったですけど、真木よう子にとっては、命取りになりかねない。

表現者は、性格が破綻していても作品さえよければいいのですが、俳優の場合は自身の姿を作品とするため、「作品と人」を完全に切り分けることは難しい。テレビや映画で真木よう子が出てくると、エアガンを撃つ姿、ピーポくんを虐待する姿、ついさっきまでスマホをいじっていたのに意識を失ったふりをした姿がどうしても重なってしまします。そういう役だったら適役ですが、それ以外の役を頼むのを躊躇するプロデューサーがいそうです。

✳︎パートナーとされる葛飾心のInstagramアカウントがフォローしている真木よう子

 

 

真木よう子に続いてみけねこが「ティンコンカンコン症候群」

 

vivanon_sentenceハリウッドザコシショウの「誇張しすぎた真木よう子」から、このような演出をする人々を「ティンコンカンコン症候群」と呼称する人たちが出てきてます。つい数日前に誕生した用語なので安定性がないですが、「自分が引き起こした事態なのに、自分の責任はなかったように被害者意識で溺れそうになっている状態」といったところか。

SNSで誹謗中傷をしていた人物が批判されると、途端に「誹謗中傷するのはやめろ」「法的手段をとる」と言い出すのがよくいますが、それを表現する言葉が出てきたのは、真木よう子の貢献と言えましょう。プラマイ岩橋、ザコシ、葛飾心のそれぞれが貢献してますが、「ティンコンカンコン症候群」と命名した人物の慧眼も忘れてはいけません。

「ティンコンカンコン症候群」としてすぐに取り上げられたのは「かわいそうなみけねこ物語」でした。みけねこはまふまふを匿名で誹謗しておきながら、他者からの批判には敏感。その果てに自殺未遂を起こしたようです。しかし、典型的「ティンコンカンコン症候群」患者ですから、この騒動についても、疑う声が上がります。

多量の薬を飲んで病院に運ばれたのは事実っぽいですが、即日退院したということなので、胃洗浄して無事だったのはなにより。おそらく睡眠薬でしょうが、現在処方されている睡眠薬は、それ自体の薬効で死ぬことは難しいことくらい知っているでしょう。

自殺は男が多く、自殺未遂は女が多いわけですが、この謎を解明するキーになるのが睡眠薬の過剰摂取です。本気で死ぬ気の人はより確実な方法を選択します。睡眠薬によって意識が朦朧として、階段から転げ落ちて死ぬこともありますが、このタイプの自殺未遂は、薬を飲む前、あるいは飲んでから友人・知人に連絡をすることが多いので、準備万端整ってます。

 

 

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