松沢呉一のビバノン・ライフ

遠藤周作著『黒ん坊』の映画化を希望する—文化盗用とパクリ[20]-(松沢呉一)

「アサシン クリード シャドウズ」発売中止を求める署名—文化盗用とパクリ[19]」の続きです。

 

 

「アサシン クリード シャドウズ」発売中止を求める署名のその後

 

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「アサシンクリードシャドウズの発売中止を求めます」の署名の勢いがちょっと落ちましたが、5万筆をすでに突破しており、10万筆も見えてきました。

「署名しているのは白人のなりすましだ」なんて火消しをしているのがいるようです。「弥助を主人公にして日本人は喜んでいる」と言っていた前提が崩れると困るからでしょう。

「ビバノン」のページの右肩を見ていただければわかるように、「アサシン クリード シャドウズ」関連の記事ばっかり読まれてます。他にもいろいろ書いているし、私はゲームに詳しくないんだけどな。増大するニーズに応えられるほどは一般に記事が出ていないためだろうと想像します。

過去にトマス・ロックリーの創作を鵜呑みにしたレビ番組も発掘されていて、その責任を果たすべく、今回の騒動を取り上げるべきだと思いますが、テレビは自分のミスをなかなか認めないのはご存知の通り。

テレビは期待できないとして、この壁を越えないと、UBIソフトはダメージを受けないのではなかろうか。どうすればいいのかをいろいろ考えていたのですが、そうこうするうち、考えすぎてかパソコンが壊れました(笑)。

モニターのバックライトが壊れただけだと思われるのですが、マックの場合、モニターの全とっかえになるので、10万くらいかかります。

どうしたもんかと思いつつ、とりあえず人んちの会社でディスプレイを借りて、「ビバノン」を更新しておくことにしました。やはり、モニターだけの故障でした。

こういう状態なので、明日も更新がないかもしれない。ちなみにスマホも壊れました。暑さのせいか。

 

 

弥助を描いた遠藤周作の『黒ん坊』

 

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ちょっと前までWikipediaの弥助の項目は英語版であれ、日本語版であれ、荒らされておらず、史実から逸脱するものではなかったはずです。UBIソフト関係者もやっていそうですが、改竄が続いたため、一時凍結となったようです。

その過程は見てなかったですが、久々に弥助の項目を見て見ました。以前に比べると、ずっと詳しくなっていて、前は「登場作品」の項目はなかったのではないかと思うのですが、これを見て思い出したことがあります。

弥助を主人公にした小説を読んだ記憶があったのですが、私は時代小説はあまり読んでおらず、何だったのか思い出せないでいました。Wikipediaでやっとわかりました。遠藤周作著『黒ん坊』です。たぶん中3の時に図書館から借りて読んだのだと思います。

「黒ん坊」は遠藤周作にとっての初の時代小説ということです。遠藤周作はキリシタンの歴史物は書いていても、時代小説を書く印象がまったくなかったため、思い浮かばなかったのはもっともか。

細かくは覚えてませんが、駐日ブラジル大使館やUBIソフトが望む華々しい内容ではなく、祖国から遠く離れた異国で生きていく弥助の目線で描かれた、おかしくも哀しい物語だったと記憶します。

 

 

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