松沢呉一のビバノン・ライフ

シンガポールで鞭打刑が確定した日本人は同情の余地なし、ベラルーシの「日本人スパイ」も軽率すぎる—迷惑日本人たち-(松沢呉一)

 

シンガポールで日本人の鞭打刑が確定

 

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前に、米国でパトカーとのチェイスをやらかした日本人2人組を見ましたが、モラルもマナーも欠落した「迷惑観光客」「迷惑外国人」「迷惑中国人」を取り上げるなら、「迷惑日本人」についても触れるべきです。

 

 

刑が確定するまでは犯罪者扱いすべきではないという考えは理解できますが、本人が上訴せず、刑が確定したのに、なんで名前も顔写真も出してなんだべな。

検索してみると、シンガポール・メディアは「Kita Ikko」という名前を出しており、米国、香港、英国のメディアも揃ってこの名前を出しています。朝日新聞も英文記事ではこの名前を出していますが、日本語になると新聞もテレビもどこも出していません。自国民に配慮する愛国メディアか。

しかし、ネットの特定班は埼玉県出身の「北一光」という人物であると特定。北一光は2005年に美容学校を卒業してますので、年齢も合致。

シンガポールの報道は詳細で、相手が泣き叫んで抵抗する様を撮影して、犯行の後、その映像を友人に送っていたそうですから、容疑についても疑問の余地なし。鞭打刑の様子を撮影して公開してもいいんじゃなかろうか。

 

 

シンガポールの厳しさくらい知っとけ

 

vivanon_sentenceこの中にも映像が出てますが、前に「ビバノン」でも取り上げたように、インドネシアの鞭打刑は公開で行われます。公開することに制裁の重きがあるので、鞭打ち自体はゆるいように見えますが、シンガポールでは非公開でなされる分、失神するくらいきついようです。

インドネシアのように、同性愛者や不倫でも公開鞭打刑になるのは野蛮ですが、この日本人がやったのは強姦であり、その容疑自体に疑義はないですから、懲役17年6ヶ月も鞭打刑もやむなし。

そもそもシンガポールはゴミのポイ捨てでも逮捕され、マリファナの所持で外国人が何度も処刑されている国であることは広く知られています。厳しすぎると思いますが、それが嫌なら行かなければいい。

在シンガポール日本大使館もシンガポールの厳しさを説明した長文を出して注意を呼びかけています。

 

「こんくらい読んどけ」と思うのだけれど、中国政府がマナー向上を呼び掛けても、そんなもんに耳を傾けず、迷惑をかけまくっている中国人と同じレベルの日本人もいるってことで、

 

 

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