UBIソフトの株価とテンセントが買収する可能性—内部情報が続々流出-(松沢呉一)
「「アサシン クリード シャドウズ」発売延期と中国「UBIソフト成都」の役割」の続きです。
UBIソフトの株価が下落
強制夏休みの間に起きていた重要ポイントとしては、UBIソフトの株価が下落したことが挙げられます。
この1年の推移です。
8月からの下落は「スター・ウォーズ 無法者たち」の前評判が低く、発売後もさんざんの数字だったことが大きく、本来であれば「アサシン クリード シャドウズ」で挽回するところですが、それが2月に延期。延期することで、さまざまな問題が解決するとの見方をする投資家もいるかもれないですが、大半の投資家は「UBIソフトはヤバい」と判断するでしょう。
この1年の間のピーク時に比してざっと半分ですが、一昨日から急に上昇したためであり、その前は半分以下です。大口株主の中国企業テンセントが「UBIソフトを買収か」という情報が流れたためです。Bloonbergのスクープで、他メディアもこれを追ってます。
UBIソフトはメディアに対して無回答。ま、そういうことでしょう。
テンセントなりなんなりの中国企業が買収して倒産を逃れられたとしても、中国の場合、うまくいき出すと、共産党政府の横槍が入って潰されるかもしれないですし、何より中国企業ですから反発も出てますが、そんなリスクがあっても、ポリコレ無視で好調な中国企業の方がポリコレ全体主義のUBIソフトよりまだマシととらえるのは妥当かもしれない。投資家の多くは金さえ儲かればいいのですから。
黄色いサルを軽視する会社が悪辣なサルに支配される皮肉。
テンセントが買収する気があるとすれば、このまま株価が下落し、倒産寸前で買収するのがお買い得ですから、「買収に乗り気」なんて情報は流さないでしょうが、この情報は内部からの情報漏洩でも裏付けられています。
買収するために、テンセントはUBIソフトにポリコレ・コンサル会社と契約させ、トーマス・ロックリーの与太話を吹き込んで評価をガタ落ちさせたのに、「買収か?」なんて情報を流されて迷惑がっているかもね(これはあくまで私のフィクションですが、同様の見方をしてる人たちはけっこういます)。
また、その数日前にもいくらか上昇してますが、UBIソフトが自社株を買い支えたと言われます。こちらはすぐさま下落しています。買い支えがうまくいく時は、「上昇に転じそうなので、安いうちに買うと儲かるぞ」と勘違いした人たちが買いに走り、それがさらに買いを誘発するわけですが、上昇に転じる要素が何もないので、その効果はなかったようです。
✴︎「スター・ウォーズ 無法者たち スタンダードエディション -PS5」
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