次回の「月刊 生き違い新聞」には若い美女たちが多数やってくる!—お持ち帰りできます-(松沢呉一)-(無料記事)
薬漬けの日々
次回の「月刊 生き違い新聞」まであと3週間を切りました。
その後は、下痢止めのおかげか、ウンコはいつもより硬くて、肛門がキレそうです。あまりにひどい血便だったので、治ってからでも病院に行った方がよかったのですが、保険証を紛失してしまい、再発行してもらうのに数日かかったので、もういいか。今から便を調べても、原因となる病原菌は見つからんでしょうし。
腰痛は痛い箇所が移動しつつ、なお続いていますが、ロキソニン・テープがあるので、なんとかなってます。
現在最大の問題は咳とくしゃみと鼻水です。咳止めシロップはまあまあ効きます。風邪薬は効いているのかどうかわからん。
薬が嫌いなのにようけ薬を飲んでます。
私の周りには若い美女がいっぱい
時々行く銭湯のおばちゃんとこんな会話を交わしました。
「ひどい下痢をして、それが治ったら、今度は風邪ですよ。腰も痛いし」
「なんか、今はいろいろ流行っているので、気をつけてくださいね」
「インフルエンザにコロナにノロウィルスに」
「麻疹も流行ってるってテレビでやってましたよ」
「麻疹てなんだっけ?」
ロバート・ワイアットが所属していたバンド。それはソフトマシン。数年前に亡くなったエロ漫画家。それはカネヤマシン。
「麻疹ははしかですよ。子どもの頃に感染したでしょ」
「した、した」
「でも、若い人は子どものうちに感染していないのが多いらしくて、大人になって感染しているんだって」
「へえ。ま、どうでもいいかな」
「この間も風邪をひいていたでしょ」
「うん、去年からずっと。やっと治ったと思ったら、またひいた」
「夜中に歩き回っているからじゃないの?」
「先週はまた寒かったですからね」
「そうじゃなくて、夜歩く時は地面だけを見て一心不乱に歩かなきゃダメ。ゆっくり周りを見ながら歩いていると、おかしなものを拾っちゃうから」
「おかしなもの」とは浮遊霊とかそういう類のものです。
「たしかに、“何月何日、午後10時頃に、この交差点で死亡事故がありました。目撃した方は—”という看板は必ず読むし、事故現場に花やお菓子を添えている場所も必ずチェックしますね。深夜のお墓参りはやらなくなりましたけど」
「お墓はいいの。お墓に入っている人たちはもう成仏してるから。でも、交通事故で死んだ人、ビルから飛び降りて死んだ人、自宅で殺された人たちの浮かばれない霊はそのまま漂ってる。自分のことを知って欲しいし、話を聞いて欲しい。でも、みんな脇目もふれず通り過ぎていく。そんな中、立ち止まる人がいると、“この人なら話を聞いてくれる”って思って、取り憑くんですよ」
「それで腰が痛いのか」
「そうそう。腰の周りには若い美女たちがいっぱいついてますよ」
「いやあ、若い美女だって、同じことなら若いいい男に取り憑きたいでしょ」
「そうなんだけど、若い男は誰も立ち止まってくれないから、この際、爺さんでもいいかって」
ひどいことを言うな。
「こういう話を信じない人もいますけど、私は信じてるの。一度お祓いをしてもらった方がいいですよ」
若い美女がいっぱいついているんだったら、まあいいかな。
でも、ちょっと腰が重すぎるので、3月19日に希望者にお分けします。
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