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【Wリーグ】トヨタ自動車 大神雄子HC、山本麻衣選手、宮下希保選手 トヨタ紡織戦(2/24)後コメント

【試合結果】

23-24 Wリーグ レギュラーシーズン

224日(土)@豊橋市総合体育館

トヨタ自動車アンテロープス 60-57 トヨタ紡織サンシャインラビッツ

 

【試合後コメント】

大神雄子HC(トヨタ自動車アンテロープス)

こういうタフゲームの中で、特にファウルのアジャストメントの部分で苦戦したところがあったのですが、選手たちがよく自分自身をコントロールしたなと感じました。我慢するところ、シュートを決め切るところはもちろんなんですけれど、自分にフォーカスしたことが最後の宮下(希保)の3Pシュートや(シラ)ソハナがフリースローを2本決め切ったところにつながったと思います。選手に本当に感謝しています。

中断期間は、代表選手が人いたので、大きく変化するのが難しかった一方で、自分たちのやりたいバスケットを細かく確認したり、アーリーエントリーで入ってきてくれた5人がチームに馴染むようなことにトライしてきました。 

―今日は山本麻衣選手のところをかなりハードにマークされた印象でしたが、それに対してどのように対応しましたか。

やはり”世界の山本麻衣”ですから、今日だけではなくこれからもマークされることは、おそらく本人も分かっていると思います。彼女のすごいところは、そこでムキになったり、イライラしたりしないところ。シュートは決まる日もあれば決まらない日もある。大事なのは彼女がコートに立ち続けることです。彼女がいることで相手チームはディフェンスにフォーカスしなければならないし、それによって今日はいろいろな選手が点を取ったりとしっかりアジャストできました。山本がチームの中心だということは間違いないですし、それを彼女も周りの選手も知っているのが強みだと考えています。 

―インサイドの選手が次々とファウルトラブルになった中で、宮下希保選手が約37分出場して24得点5リバウンドと大活躍でした。

彼女は今日の試合のみならず、試合の前の準備や普段の練習での取り組みから本当に素晴らしい。模範にしてほしい選手の一人です。それを知っている自分から見れば、彼女があれくらい冷静にプレーできるのは分かっていたことですし、今日の活躍をすごく嬉しく思います。これからもサポートしていきたいです。 

―今日は試合前にOQTの報告セレモニーが行われました。長年日本代表を牽引してきた大神HCはOQTをどのように見ましたか。

日本代表としてプレーする機会をいただいた一人として、後輩たちの頑張りを本当に嬉しく思います。自分も経験していますが、日本を代表して出場する選手は思っている以上にプレッシャーを感じています。その中であのようなタフゲームを勝ち切ったことは本当に素晴らしいことだと思います。特に、山本選手がルーズボールに飛び込んでビッグマンに対してアタックして決め切った最後の場面は、身長が小さくても戦えることや、絶対に1本取りたいという気持ちの部分を見せてもらった気がして、「これだよね」って思いました。

今の日本代表は男子も女子も、全員が機能すれば小さくても戦えることを証明してくれている。うちもそれほど大きいチームではないので、ああいう場面で身体を張って、小さくても戦えることをしっかりと体現してくれた山本選手には最大のリスペクトを持っていますし、チームに良い影響を与えてくれると思います。

オリンピックは、子どもたちに「こういう選手になりたい」「バスケでオリンピックに行きたい」と夢を与えることができる場所。自分たちはそういう場所にいるとあらためて感じました。毎日練習を積み重ね、一生懸命プレーして、今日のような観ている人の心に響くような試合をする。それがアンテロープスのチームカラーだと思っています。

  

山本麻衣選手(トヨタ自動車アンテロープス)

―パリ五輪の出場権獲得、そしてMVP、あらためておめでとうございます。

ありがとうございます。タフな試合が続いた中でも、私も含めてみんな楽しめたと思います。(馬瓜)エブリン選手が入ったことで、チームの雰囲気が全く違って、明るくなりました。日本代表のコンセプトは「タフなシュートを打たない」こと。ずっと合宿から言われてきて、本当にいい判断ができてタフなシュートがなかったからこそ、シュート確率が上がったと感じています。

―今日の試合もタフな試合になりました。

本当に我慢比べで、みんなが繋いで繋いで頑張ってくれたので、チームで掴み取った勝利だと思います。前半は自分がハンドラーになるプレーが多かったんですけど、そこであまり崩せていなかったですし、東藤(なな子)選手のマークが厳しかったので、2Qの途中から自分がガードになって、コントロールして周りを生かすように切り替えて、ゲームを運びました。

アーリーエントリーの選手が来てくれたことで選手層も厚くなりました。スマートな選手が多く、言ったことをすぐに理解して表現できる。今日の試合のように急に試合に出ても、しっかり理解して練習通りにプレーしてくれたので、本当に助かっています。

明日もタフなゲームになると思うのですが、今日はリバウンドが課題だったので、しっかり修正したいです。我慢の時間が続くと思うのですが、その中でも今日のようにみんなで繋いで勝ち切りたいと思います。 

―大神HCはハードにマークされた中でもイライラせずプレーできるところが素晴らしいとおっしゃっていました。

(相手に)ファウルをこませることもできるので、自分で攻める時は攻めますが、自分が参加しない方が4対4でスペースを取ってうまく攻撃できる時もあるので、バランスを見ながら、イライラせず、しっかりコントロールできるように常に客観的にプレーするようにしています。声かけも自分の役割だと思っているので、チームのみんなを声で支えられたらと意識しています。

ここから上位チームとの試合が続くので、毎回今日のようなゲームになると思うのですが、そういう時こそ全員で助け合い、チームで戦えたらと思います。その結果として負けたとしても、その悔しさを次に繋げてチームとして成長し、プレーオフで優勝することを目標に頑張っていきたいです。

 

宮下希保選手(トヨタ自動車アンテロープス)

アーリーエントリーを含めた16人全員が揃って練習ができたのが今週の火曜日からで、どうなるかと思ったのですが、キャプテンを中心に先輩方も引っ張ってくれました。最初はガチガチだったのですが、自分たちのやるべきことをしっかりとチームで理解し直してできたところが良かったと思います。

自分たちはディフェンスとリバウンドを課題としていつも練習をしているので、オフェンスでリズムを作ることが難しい。今日の前半はロースコアだったんですけど、自分たちも点数を取れてない一方で相手にも点を取らせなかった。ディフェンスでもう一度気合いを入れ直せたところが勝利につながったと思います。ただリバウンドは本当にやられてしまったので、修正が必要です。

―インサイドの選手が前半早々に立て続けにファウルトラブルになりました。その中でどんなことを意識してプレーしていましたか。

自分もファウルトラブルにならないことです。センターはソハナも(梅沢 カディシャ)樹奈もいて代わりがいるのですが、自分は2人を使う、合わせる立場なので、自分が抜けたらダメだと意識していました。自分が自分がというプレースタイルではないので、ガードが何をやりたいのか、センターが何をやりたいのか考えながらプレーしていました。

―今日は24得点5リバウンドと大活躍でした。最後も3Pシュートを決め切りってチームを勝利に導きました。

本当は違うところで打つセットプレーだったのですが、自分のところが空いて、今日は3Pシュートが当たっていたので、「打っちゃえ」と思って打ちました。自分でも「やばい、やっちゃった」と思ったのですが、入って良かったです(笑)。 

―OQTを見て、刺激を受けたのではないですか。

自分は3x3の方の候補に入っているので、OQTを見て自分もオリンピックのチケットを勝ち取りたいなと思いました。3x3の選考もリーグを見て決まる部分が大きいと思うので、自分も積極的にリングに向かったり、アピールしていきたいと考えています。 

ただ自分が一番大事にしているのは、個にならないこと。トヨタは技術のある選手、自分で得点できる選手が多いのですが、最後は気持ちやチームワークが勝ち負けに影響してくる。個になりそうな時に早く気づいて、声をかけられるかが大事になるので、自分は意識的に周りを見ていきたいと思っています。そういう意味で、今日の試合はみんなでボールをシェアして戦えたので良かったです。

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