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【Wリーグ】レジェンドからの刺激とファンの応援を力に、日の丸を背負って戦う赤穂ひまわり【TAJIの女バスコラム第2回】

「場違いですよね…」

185センチの赤穂ひまわり(デンソーアイリス)が少し小さく見えたのは気のせいだろうか。

5月日と豊田合成記念体育館ENTRIOにて開催された「春日井製菓 presents Wリーグオールスター 2023-2024 in愛知」でのこと。初日に行われた「GREATEST25 オールスターゲーム」に臨む赤穂は「泣きたくなるほど緊張していた」のだ。

2023-24シーズン、Wリーグは25周年を記念して25年の歴史の中でWリーグを盛り上げ、貢献したプレイヤー25名を選出する『GREATEST25 25years 25players~』という企画を行った。Wリーグの現役選手やコーチ、そして有識者、ファンから選出された25名は月に発表され、月のオールスターで試合をすることになっていたのだ。赤穂も選出されたのだが、25人の中で最年少。先輩たちに囲まれて恐縮してしまうのも無理もない。OGたちが「すごいよね」と口にしていることを赤穂に伝えたところで、彼女は「いやいやいや」といって真に受けないだろう。

©︎W リーグ

Wリーグと“同級生”、25歳の赤穂は、ドライブや3Pシュートなどアウトサイドでのプレーも卒なくこなすオールラウンダー。所属するデンソーでは2023-24シーズン、時に番ポジションを担うなどマルチな働きを見せた。

女子日本代表ではトム・ホーバスヘッドコーチのもと、メキメキと力をつけ、東京オリンピックではスターターとして銀メダル獲得に貢献。恩塚亨ヘッドコーチが指揮官に就任した後も、主軸としての役割は変わらず。それどころか、今や女子日本代表にとって欠かすことのできない存在となっている。

代名詞のリバウンドは高さと迫力があり、世界レベルと言って過言ではないほど。ブロックショットもしかりだ。時に観客を「あっ」と言わせる豪快なプレーを見せる赤穂だが、ビッグプレーについて試合後に語る様は淡々としていて実に落ち着いている。聞き手のこちらが興奮しているのにだ。加えて、彼女の言葉からはバスケットIQの高さも伺い知ることができる。

コート上では『クール』な印象のある赤穂だが、普段は穏やかでニコッと笑う表情は実にほっこりとさせる。これほどコート内と外のギャップがある選手もいないのではないだろうか。

©︎W リーグ

今は「パリ2024オリンピック」に向けて代表活動を行なっている赤穂。

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