限界突パ

開幕から未勝利の西武・高橋光成の言葉はなぜファンに響かないのか。突撃インタビューで探る元エースの本音。

昨季まで開幕投手を3年連続続けた男が9月になってもいまだ勝利を挙げていない。開幕前は「エース」と呼ばれた高橋光成はいったいどうしてしまったのだろうか。

ピッチング内容そのものより気になるのはメディアに多くを語りたがらない姿勢だ。プロ野球選手としてプレー以外の仕事を疎かにしている感がある。取材での対応、広報部から送られてくるコメントに何かやる気のなさを感じるわけではないのだが、どれも言葉が乾燥していて伝わってくるものがまるでない。

選手がベラベラとメディアにしゃべるべきではないという意見はあるかもしれない。
しかし、SNSを少ししかやっていない高橋光成の情報といえば、メディアから伝わってくる言葉しかない。そこに彼の本音が感じられないと誰も彼の思いを知ることはできない。

事実、広報コメントを発信した時の高橋光成の言葉に対するファンの反応はすこぶる悪い。今井達也や渡邉勇太朗、武内夏暉らがいつも称賛される中で、全く別の反応だ。ひどいときには高橋光成が登板したわけでもないのに、今井や渡邉のコメントと引き合いにして「見習え」という投稿も見かけたほど。

高橋光成の言葉はなぜ伝わらないのだろうか。

本音を隠しているのか、ややもすると本音を出す機会を見失っているのかもしれない。

かつてメディアの対応について、高橋光成にアドバイスを送ったことがある身として、本人を直撃することにしてみた。

ーー今日は本音を聞きにきました。

高橋 本音っすか。喋らないっすよね。ははは。

ーーそう思った。喋るタイミングを見失ってるのかなと思って。

高橋 はい。わかりました。

ーーどうですか、今の状況は。いいピッチングしていけるけど勝てていない状況が続いています。

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