センバツ濃厚まであと1勝で痛恨のコールド負け 立命館宇治は補欠校の現状をどう捉えているのか
昨秋の近畿大会で8強入りした立命館宇治。京都府大会で優勝して有利な立ち位置にいたが、センバツを懸けた準々決勝の市和歌山戦で0対10の6回コールド負けを喫して、補欠校に甘んじた。
彼らは秋の戦いやセンバツの選考結果をどう受け止めたのか。里井祥吾監督や選手の証言から振り返っていく。
エース候補不在の穴を埋める

Wエースの柴田淳之介(左)と道勇壱心
秋は最速146キロ右腕・柴田淳之介(2年)を中心に戦っていくことを計画していたが、大会前に右肘を痛めてしまった。近畿大会には間に合う目途は立ったが、府大会は柴田抜きで戦うことを強いられる。
だが、これがチームに結束力をもたらした。「エース予定の選手がいなくなった時にみんなの自覚が芽生えた」(里井監督)とエース頼みから脱却することにつながる。
府大会で柴田の穴を感じさせない活躍を見せたのがエースナンバーを背負った道勇壱心(2年)。185㎝の長身から角度を使った投球が持ち味の右腕である。
試合を重ねるごとに状態を上げた道勇は、「調子も良く、点を取られないことを意識して投げていたので、上手くいって良かったです」と準々決勝の京都外大西戦で8回途中まで無安打に抑える快投。最終的には1失点完投勝利を収め、近畿大会出場に近づいた。
準決勝では北稜に7対0で7回コールド勝ち、決勝の龍谷大平安戦は延長10回の末に3対2でサヨナラ勝ちを収め、1位で近畿大会に進むことができた。
近畿地区のセンバツ出場枠は6。4強入りすればほぼ確定となり、8強から残り2校を選ぶのが通例だ。ボーダーラインで並んだ場合、1位校は有利になる。実際に昨年は兵庫と滋賀のそれぞれ1位校だった報徳学園と近江が5、6校目に選ばれた。
1回戦の相手は奈良2位の奈良。5回まで1得点と攻撃面で苦戦したが、6回裏に3点を追加する。先発の道勇も1失点で完投し、4対1で勝利を収めた。
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