セミファイナル vs 山形ワイヴァンズ GAME1 試合後コメント
日本生命B2 PLAYOFFS
SEMIFINALS 2023-24
2024.5.11 GAME1
滋賀レイクス 91-86 山形ワイヴァンズ
@滋賀ダイハツアリーナ
入場者4,123人
<HC&選手コメント>
ダビー・ゴメスHC
「私はJBを愛しています」
良いゲームをしたという感触はありません。戦術的には良いゲームではありませんでしたが、メンタル的には良いゲームでした。チームとしてシーズンを通して成長できた部分かなと思います。試合を分析すると、前半は相手が約45%とかなり高い確率で3Pシュートを決めてきました。ディフェンス面での問題もありましたが、オフェンス面でもボールのムーブがなくバスケットにアタックすることも少なかったです。しかし、そのような状況の中でも1点差しかなかったというところで、悪い状況の中でもしっかりとゲームできていたと感じています。自分たちが100%ではないパフォーマンスで、逆に相手は本来以上の確率でシュートを決めている中でも、前半をほぼタイゲームに近い展開にできたことはメンタルの強さが出たのかなと思います。
宮本(一樹)選手も含めて、3Qの始めでオフェンスファウルがコールされるというところで難しさはありました。オフェンスファウルで自分たちがターンオーバー、ディフェンスをすればディフェンスファウルというところで、そこで戦術的に変更を加えたところもあります。特に自分たちのディフェンスの強度レベルを上げて、そこから良くオフェンスをすることができました。25点のセカンドチャンスポイントが、勝利への助けになったと感じています。スタッツ上ではファストブレイクポイントが10点ですが、ほぼファストブレイクに近いところでたくさん点数を取れました。パスしたい所、アタックしたい所でアタックできていますし、ゲームのコントロール面では良かったと思います。特に後半はオフェンスリバウンドから得点を取れましたし、相手の3Pシュートの確率を下げることも達成できました。ゲーム前に選手に伝えたこととしては、フィジカル的に支配をしないといけない、ただどの時間もファウルが溜まった状態でプレーしないといけないとなると、フィジカルにプレーするのは難しいです。ペイント内での得点には大きな差があり、後半はしっかり(ジェームズ・)ベル選手をアウトさせましたし、3Pシュートの確率も低い確率に抑えることができました。そこが勝利に近づいたポイントかなと思います。
Q.田原隆徳選手はディフェンス面でも貢献が光った。
それがTEE(田原隆徳)の仕事だと思っています。今日はほとんどの3Pシュートを外しましたが、最後の重要なシーンで決めてくれました。そういったタイミングで決めるのは、彼の人間性が表れていると思います。ディフレクションやスティール、激しいディフェンスなど、彼がエナジーをチームにもたらしてくれたことによって(チームに)火が付いたところもあると思います。彼はディフェンス面でのエナジー、そして(湧川)颯斗に関してはオフェンスリバウンドの面でエナジーをもたらしてくれました。颯斗が重要なゲームで10得点、11リバウンド、5アシストというスタッツを残したのは、彼の謙虚な姿勢と、我々のサポートが繋がったのだと感じています。
Q.3Qから4Qにかけてターンオーバーが減った要因は?
自分たちとしてはターンオーバーから得点が多い時は悪い状況にあると思っています。ターンオーバーの質が悪かったという表現はできませんが、そこでスコアされることでターンオーバーがかさむのは事実です。
また長い時間、自分たちのビッグマンがファウルトラブルになっていたこともあり、こういった状況でディフェンスするのは難しいと感じています。選手としてはファウルトラブルにならないよう、受け身な姿勢になってしまいますが、3Qと4Qの違いとしてはディフェンスの厳しさを、ファウルを気にせずに遂行できたことが結果的にターンオーバーの減少に繋がり、自分たちの得点にも繋がったと感じています。4Qのメンタルタフネスを、3Qの悪い状況下でも見せたいです。
Q.試合の序盤、JB(ジャスティン・バーレル)と激しく言い合いをしていた。
まず、私はJBを愛しています。彼も僕を愛してくれていると思っています(笑)。
ただゲーム中、失敗を受け入れることは選手として難しいのかなと思っています。彼は試合の時間が経った際に「HCの言ったことが正しかった」と話してくれました。この状況に何か問題があった訳ではありません。話した内容は、最後の部分で相手を抑えるということです。ベル選手がメインでスコアできれば前半のようにたくさん得点を取られますし、そうでなければ少ない点数になります。自分たちのオフェンスはチームとして、試合毎にスコアする選手が替わります。相手の個人的なシュートが成功した理由が、自分たちの個人的な失敗によるものだったという部分があったので、そこを最初に伝えました。外から見るとその瞬間は大きなように見えるかと思いますが、関係性には全く問題がありません。良いことも悪いことも、直接言える関係性がベストだと思っています。選手によって言い方を変えることはなく、ミスはミスだと伝えるのが自分のやり方で、コーチとしての仕事は失敗を正しい物にしないといけないと思っています。
Q.明日の試合に向けてお願いします。
明日は、今日の4Qのプレーが大事かなと思っています。今日やられたパターンは8秒以下のタイミングで1対1をやられたり、3Pシュートを決められたりすることが多かったです。前半は10点ほどラスト8秒で取られており、スカウティングが頭に入っていなかった部分もあります。3Qの最後も、JBはクロックが終わったと思ってしまって、結果的に相手にリバウンドを取られてしまいました。そういった最後の局面での得点をどれだけ減らせるかが重要だと思っています。全部を止めるのは不可能ですが、最後の部分で得点を取られると相手に自信を与えてしまうので、そこをどれだけ減らせるかが重要です。
田原隆徳
「(古巣戦は)楽しかったです」
今日はどちらかというとリバウンドをやられましたね。オフェンスリバウンドが得点につながっていました。でも、自分たちはディフェンスが悪い中でもそれに食らいついていけているのはいいんですけど、山形はシーズンを通してリバウンドを多く取るチームではないので、オフェンスリバウンドを取られているのはあれかなと思うので、そこは明日に向けて修正する部分です。自分たちはリバウンドが弱いわけではないので、先に支配して3Pシュートを撃たせないで中にドライブさせるようにやっていった方が、明日はもっと楽な展開になるんじゃないかなと思っています。
- 眞庭城聖選手も古巣と対戦する「このストーリーは楽しまないと」と話していたが、田原選手は楽しめたか?
めちゃくちゃ楽しかったです。10点アップされた時にこのまま3Pシュートを連発されたら厳しいなとも思ったんですけど、4Qで逆転できたのもディフェンスからやっている部分で、最後はベル選手と1on1の場面があったんですけど、マジで楽しかったです。
山形では練習中にマッチアップする時とかありましたけど体が強いので、結構止められないんですよ。でもこの大一番で負けるわけにはいかないのでファウルしないように、3Pシュートは撃たれましたけどかなりのコンテストショットだったと思うので、それが外れてリバウンドを取ってくれて。あそこのディフェンスが自分の中で今日はうれしかったというか楽しかったです。あそこの1on1はマジで楽しかったです。ベル選手もすごい活躍してくると思っていたので、案の定、前半で17得点、後半は2点に抑えていますけど、ディフェンスが効いてきたのかなと思いますけど。
山形は福岡に1戦目で負けてから2戦勝っているので、明日も気を緩めないで自分たちのバスケットをすれば大丈夫だと思いますけど、あと一つなので勝つだけですね。明日も入りからディフェンスして、3Pシュートのパーセンテージをもう少し下げれると思いますし、そこの部分を徹底すれば自ずと勝利が近づいてくると思います。
Q.前半に流れが来そうで来なかった時はどんなことを考えていた?
ゲームをしているので良い時ばかりではないですし、悪いタイミングの時に出てしまって、タイミングが悪くてっていうのはゲーム状況によってはあることなので。その中でも自分のやるべきことはやって、ディフェンスからというマインドは変わっていないので。そこを徹底した結果が実を結んで、最後勝ち切れたと思います。良い自信にはなったと思います。逆に前半で、青森戦もそうでしたけど、自分たちがガッと行けないのが、まだ硬いのかわかんないですけど、あるので。最後の勝負強さはわかるんですけど、最初からできればもっとチーム全体で盛り上がっていけたんじゃないかなと思います。明日の出だしも大事ですし、そこで今日みたいに3Pシュートをガンガン撃たれてしまうと同じような感じなので、しっかり学んで、しっかり明日も勝っていきたいですね。
Q.4000人越えの今日の会場の雰囲気は、やっている選手はどう感じていたか?
コートに出ている選手は集中しているので、聞こえないわけではないですけど、それでも点差が追いついてきた時にボルテージがブワッとなるのは感じます。選手全員感じていると思いますけど。そこで自分たちは波に乗れるので、強みだと思います。ホームコートのアドバンテージだと思いますし、勝ってきている自負ってのもめちゃくちゃありますし。意識している部分と、自分たちの体の中に経験としてスイッチがあって、(声援に)反応するというのが少なからずあると思います。自分だったらディフェンスコールでよし頑張ろうってボルテージが上がります。それで相手が外して、リバウンドを取ってそこから得点ってなると会場もブワーッとなるので。明日もすごい人数の方が来るって聞いているので、そこが多分自分たちの強みになっていくと思います。
Q.逆転の3Pシュートを決めた時にキーファー・ラベナ選手からパスが来ることは予想していたか?
していました。本当はワンタイミング早く欲しかったんですけど「(シュートに)行くのそれ?」って時に来たので。パスが来るのは確信していたので、あとはああいう場面で決めるのが大好きなので、そこで決め切る力は人よりは結構あると思っているので。でも(3Pシュートの確率が)1/4なので、もう少しパーセンテージは上げていかないといけないなと自分では思っていますけど、その分ディフェンスの貢献だったり、数字に表れていない部分もありますけど、そこは自分のマインド的にはポジティブで、自分が撃ってリバウンドはJBやライアン(・クリーナ0ー)やブロック(・モータム)が取ってくれるっていうのがあるので撃っていますね。(気持ちよかったか?)そうですね(笑)。必死だったので、それで逆転だったっけ?と得点を見たら逆転していたので、「逆転してる!」って。そこから自分のディフェンスしている時のボルテージが上がっていって、いいマインドでディフェンスできました。最高の展開に持っていけたのかなと思います。ちょっとあれ(ラベナがシュート体勢)でしたけど、そこはキーファーとの信頼関係があるので。キーファーも、自分が外れている時でも「絶対撃て」というコミュニケーションを毎回、今日もとっていますので、そこはいい感じだと思っています。
キーファー・ラベナ
「4Qはフリースローを決め切ることが大事」
一番重要なことは勝利を得たことです。明日は全く違うゲームになると思いますので、ティップオフの瞬間から全く違ったメンタリティーで、勝ってやるんだというメンタリティーでプレーしなければいけないと思っています。
Q.アップダウンが激しく、雰囲気もあまりよくないように見えたが、何を意識してプレーしていた?
(ダビー・ゴメスHCのテクニカルファウルについて)ダビーHCは何をしなければいけないのかを理解しているコーチです。テクニカルファウルが全て悪いことではないということは、自分からも言いたいです。今日はテクニカルファウルの後からみんなのプレーが見違えるくらい変わったと思っています。2つ目として、プレーオフとしてアップダウンがありますが、チームのバランスであったり、良くなりすぎず悪くなりすぎずしっかりとコントロールをしたチームが勝つと思いますので、そこは意識してプレーしていました。
Q.重要な試合の終盤でフリースロー機会が多くあった。どのような心境だった?
何年も一緒にやっているアツ(多治美篤AC)が「お前フリースロー緊張しているよな」といつも言ってくるので、福岡での試合から始まって、そこはアツからチャレンジをもらったと受け止めて、しっかりフォーカスして決め切るんだと思いながらやっています。プレーオフでは4Qでフリースローを決め切ることが大事だと思っていますので、それができてよかったです。
Q.試合終盤、うまく時間を使った湧川颯斗選手を褒めていました。
彼はスーパースターだと思っています。このリーグでスーパースターになれる存在だと思っていますので、ベテランとして、試合の締めくくりのコントロールのところをどうするかというのは伝え続けています。過去の経験が選手の成長を助けますので、今日のようなダブルダブルをやってのけることには驚きはないです。彼はそれくらいできる選手だと思っています。
Q.特に4Qはブースターがものすごい空気を作ってくれたが、力になるか、逆にプレッシャーか?
どっちもです。パワーをもらえることも、プレッシャーがかかることも、そういったことを感じながらプレーできるということが、自分たちがレギュラーシーズン60試合を戦ってきてホームコートアドバンテージを得られたということだと思っています。追いかけている状況では後ろからエナジーを感じてプレーできますし、明日はもっとすごい状況になると思いますので、その中でプレーできて幸せです。プレーヤーとしてこうした雰囲気の中でプレーできることは幸せなので、明日はしっかりとプレーしたいです。
湧川颯斗
「まさかリバウンドでいくとは…」
クォーターファイナルと違って、初戦を自分たちのモノにできたのは大きいと思っています。メンタル的な部分で違いを感じています。
Q.今日はリバウンドを多く取れていた。
HCからオフェンスリバウンドを取りに行く意識を上げるように言われていたので、それを遂行しただけです。(ダブルダブルは)初めてでしたが、まさかリバウンドでいくとは思っていませんでした。いくならアシストだと思っていたので、少し驚いています。
Q.時間帯によって役割が変化していた。
大変さはありませんでした。役割を変えることができるのがこのチームの強さだと思っているので、楽しさが大きかったです。3Qから自分の中でも徐々に調子が上がっている感覚があったので、緊張もなく今まで通りPGの動きができたのかなと思っています。
Q.終盤のフリースローの場面はプレッシャーもあった?
自分はそれまでに3本を外していましたが、特にプレッシャーは感じませんでした。でも逆にプレッシャーがかかっていた方が入るのかもしれません。
Q.試合の締めくくりで意識した部分は
変なことは考えず、とにかくターンオーバーをなくそうと考えていました。
Q.クォーターファイナルは気負ってしまったと話していたが…
今日はレギュラーシーズンと同じようなメンタルでした。これを勝たないといけないという状況ではありますが、そこまで気負うことなく入りからプレーができたのかなと思います。クォーターファイナルは色々とチームに迷惑をかけてしまい、テツさん(柏倉哲平)からも終わった後に「次はお前の時間が来るから」と言われて、それが今日チームにとってプラスのプレーができて良かったです。
Q.試合前に田原隆徳選手と野本大智選手と長く話をしていたが
この試合は自分と大智さん(野本)がキーマンになるとTEE(田原)さんから言われて、とにかくアタックしろというか、リングにアタックしてこいと言われました。明日で昇格を決められるように、相手も違う作戦を練ってくると思うので、勝ったら昇格ですが変な気負いをせず、今まで通り自分のプレーを出したいです。