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【高校長野大会】開幕までに見ておきたい⑧(最終回) 飯田OIDE長姫・松下秀

春は地区予選で敗退し、その豪腕が話題になる機会も少なかったが、飯田OIDE長姫のエース松下秀(3年・泰阜中出)は、変わらず県内屈指の右腕と言える存在だ。

↓ キャッチボールでフォームを確認する松下

松下は、身長は173㌢と平均値だが、滑らかな体重移動から放たれるストレートは130㌔後半をマーク。さらに制球力は抜群で、昨秋は同校初の県大会出場、さらに8強入りに大きく貢献した。

この春は南信代表決定の飯田戦(南信優勝)で、10回完投しながらも1-2でサヨナラ負け。しかし、前の岡谷工戦を含め、計16回2/3を投げ四死球0という驚異的な制球力を見せた。

松下は飯田戦後半、「ボールが垂れてミートされた」と反省。下半身のウエトレや瞬発系のトレーニングでもう一度体を泣かせてきた。

↓ 球持ちがいい

井口雄弥監督は「状態が悪いときも試合がつくれようになった。変化球もさらによくなった」と全幅の信頼を寄せる。

松下自身も、得意のスライダーをさらに鋭く曲げる感覚をつかんだという。ストレートは最速143㌔を記録しているが、「ボールにスピンがかかるようになり、垂れなくなった」と球速以上に質を高めてきた。

同ブロックには、公立の力が拮抗したチームが集まった。松下は「一球一球集中する中でもリラックスして投げる。マウンドに上がったら、1点もやらない気持ちで投げる」と、ねじ伏せるつもりだ。

↓ 状態がいい松下

【飯田OIDE長姫】初戦は下高井農林(高遠ブロック)
大事な試合は松下で勝負。ほかに2年生の市瀬直人、林直樹の右左が控える。チームの要は捕手で中軸を打つ熊谷雄大。しかし12、3人の選手がスタメンを争えるほど力が拮抗してきており、足もある市瀬は1番ショートを任されるようになった。井口監督は「松下が投げ、ロースコア勝負。打線がどれだけ援護できるか」と攻撃陣の奮起に期待する。
OIDEは初戦を突破すると、春敗れているBシードの飯田と対戦。さらに井口監督は、Aシード高遠の高重監督と伊那弥生ヶ丘高の同期で、ともに勝ち上がれば8強を懸けた4回戦で対戦することになる。

↓ 開会式前日の2日、雨のため室内施設を借りて練習する飯田OIDE長姫ナイン

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