初めて生で見た陰毛[1]-毛から世界を見る 42- (松沢呉一) -2,772文字-
この夏は雨の日が多かったし、女学生について調べるのに忙しかったので、都内銭湯巡りは飛び飛びにしかやっていなかったのですが、9月に入ってやっと400軒を達成。残りは200軒弱です。
銭湯の話を書いても受けないので、Facebookで書くのもやめてしまいましたが、受けるか受けないかどうでもよくなっているため、400軒達成記念で、陰毛と銭湯について書いておきます。しばらく陰毛が出てきませんので、陰毛マニアは少々お待ちください。
困る質問
私が銭湯巡りをしていることを知った人から、「どこの銭湯がいいか」と聞かれることがけっこうあります。いきなりそう聞かれても困ってしまいます。風俗ライター時代に「どこの風俗店がいいか」と聞かれて困っていたのと同じです。
皆さんも、「どこの食い物屋がいいか教えてくれ」といきなり聞かれたら困らないですか? 相手が何を求めているのかがわからないと答えようがない。
朝メシなのか昼メシなのか晩メシなのか、一人で行くのかデートなのか宴会なのかによっても違います。中華料理なのかインド料理なのかラーメンなのか寿司かによっても違う。よく行く定食屋を教えたら、あとで「結婚記念日でその店に行ったら妻が怒って離婚することになった。どうしてくれる」と怒られても、知ったことかよ。
食い物屋についてそんなおおざっぱな聞き方をする人はまずいないと思いますが、性風俗や銭湯ではいます。それは、「何がいいか」は状況によって違う、人によって違うというところまで行き着けていないからであり、「いい風俗店」「いい銭湯」は誰にとってもいいと思えているからです。
このことはよく当時言ってましたが、性風俗において、いきなり「どこの店がいいか」と聞く時点で間違ってます。ギャル好きな人が熟女好きの人にそう聞いて、40歳前後のいい熟女が揃っている店を推薦されて、その店に行って、「なんだよ、こんな店を教えやがって」と怒るのは間違いです。「20歳前後のギャルが好き」と伝えなかった自分が悪いのです。
銭湯も「建物が古い銭湯はどこですか」「サウナのいいところはどこですか」「湯温の高いところはどこですか」と聞いてくれれば答えようがあります。サウナのいいのは韓国の銭湯です。そのあとの水風呂も韓国には勝てません。
※写真は東武練馬の北野湯です。詳しくは次回。
観光視点と日常視点
性風俗や食べ物屋と違って、銭湯の好みは誰もが同じと思っていたら、大きな間違いです。
「いい銭湯」という時の視点は大きく2つに分けられます。「観光視点」と「日常視点」です。
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