要友紀子の闘いが終わりました—これをどう活かしていくかが問われる-(松沢呉一)
17,529票の重み
事前に要友紀子と「必要なのは 10万票」といった話をしていて、フタを開けたら1万7千票。全然足りませんでしたが、ほぼ無名の新人としては善戦しました。
善戦しても落選したら意味がないという意見もありましょうが、それを言うと最初から立候補すべきではなかったということになります。公認決定から公示まで時間がなく、選挙カーも選挙事務所もなく、演説会もなく、インターネット上での選挙戦が主であって、普通に考えれば勝てるはずがない。
そのうち改めて説明しますが、世界の現役セックスワーカー、元セックスワーカーの選挙戦を見ると、当選するには法則ってもんがあって、その法則からも今回は外れています。
立憲民主党が苦戦することは目に見えていて、その上、この党の中には「内部で処理すべきテーマなのに、内部では相手にされないので、筋がまったく通らない難癖をメディアに流して新人潰しをする腐った関係者」というのがいて、いじましい自己満足で溜飲を下げることを優先する人間がいます。あれじゃあ、声をかけても逃げられますわ(松野明美がなぜ立憲民主党の誘いを蹴ったのか知らないですけど)。
つくづく「立民関係者」も「デイリー新潮」の記事を書いたライターもひどくて、公認を決定したのは党ですよ。泉健太代表も承認した話。党内で文句をつければいいのに、記事は新人候補である要友紀子の個人批判に徹しています。その点を見るだけで悪意は明らかであり、個人批判としても腐臭漂う低劣な内容でした。
そういった悪条件の中でも、「ここに票がある」と見せることができれば出馬した意義があると私は思ってました。
全国風俗街キャラバンの効果?
ぶっちゃけ、開票前の読みでは数千票かなと思ってました。これはYouTubeの数字が根拠です。
要友紀子のチャンネルで出した動画の中には再生回数が千を超えるのがわずかにありますが、ほとんどは数百。正確な数字が出るまでには時間差があるのですけど、それを考慮しても、時間を経るごとに支持が増えているようには見えませんでした。コアな支持者はせいぜい500人といったところで、そこから広がっていない。
しかし、結果は1万票を大きく超えましたので、票の存在を知らしめる意義は達成できたでしょう。時間があればもっと伸ばせます。
これだけの数字がどっから湧いてきたんだろうと思ったのですが、全国風俗街キャラバンの効果が少しはあったのかもしれない。店内にポスターが張ってあったら、働く人たちも客も見ますし、これで会話が弾みます。
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