黒田あいみ・東京美容外科沖縄院院長に対する適切な処分—世界の医療系バカッター-(松沢呉一)
遺体解剖研修初のバカッター
黒田あいみ・東京美容外科沖縄院院長が、グアムの遺体解剖研修で、遺体を前に、参加した他の医師たちとともに、それはもう楽しそうな記念写真を撮って大炎上し、本人と麻生泰東京美容外科統括院長の言い訳がさらに火を注いでますが、最初に問題の投稿を見て(すでに消されていたので、SSを見ました)、「話が違う」と私は思いました。
医学生の時に解剖実習をした話を医師に聞いたことがあって、遺体に対してふざけた言動をしたら、間違いなく教官にどやされ、場合によっては停学、あるいは退学処分になるくらいに厳しい空気の中で解剖をするという話でした。確か解剖の前と後に黙祷をするとも言っていたと記憶します。
献体する人々は、それによって、医学生たちは立派な医師になれるのだし、場合によっては医学の発展にも寄与すると願うわけで、自分の遺体の前であんな写真を撮るとは想像せず、そんなバカ医師どもに体を切り刻まれることがわかっていたら献体しないべ。
ということを前提とすると、献体していただくには、遺体に対しての敬意を十分に払い、厳粛な雰囲気の中で解剖がなされることを理解していただく必要があります。教官としては、とくに意識するまでもなく、そうするってものでしょうし、学生だって、中には気分が悪くなるのもいますから、ふざけるなんて思いもしないはずです。
それでも中にはへっちゃらで、内臓を持ってはしゃぎたくなるのもいるでしょうが、そんな人間は医学生や教官、医師にはいないってことにしておかないと、献体を確保できなくなります。
そういう合意が医学界にはあるはずで、その合意を東京美容外科は見事粉砕しました。
✴︎2024年12月23日付「日刊スポーツ」
黒田バカッター院長は今のままバカッターが集まる東京美容外科に留まって欲しい
この件で、「あいつらは美容整形だから」という納得の仕方をした人たちも多いはずですし、その納得はそれほど間違ってない。倫理観が欠落した医師は 外科一般など命に関わる診療科には関与して欲しくない。美容外科でも死者が出ることがありますが、命に関わる病気の結果ではないですから、言っては悪いですが、好き好んで手術した人たちです。
麻生泰統括院長に対して、「黒田あいみを解雇しろ」と言っている人たちもいますが、いやいや、解雇後にまたどこかで美容整形医として執刀して欲しくないっしょ。どうせ東京美容外科は上から下までこういう人材が集まっているのですから、そのままにして欲しい。献体の前で記念写真を撮って公開して注目を浴びたい自己承認お化けや何が批判されているのかも理解できない鈍感な医師に体を触られ、注射を打たれ、メスを体に入れられることに抵抗のない人たちだけが東京美容外科を訪れればいい。異常な医師と異常な患者の、いわば隔離施設です。
そうすることで、東京美容外科以外の医療機関にはあんな人間はいないと安心できます。
倫理観の欠落が、献体に対する姿勢だけに表れるわけはなく、おそらく東京美容外科では、患者に対して医師が持っていると期待される倫理観も欠落していそうです。私がずっと言っているように、一目で「鼻にシリコンを入れたな」「涙袋にヒアルロン酸を注入したな」とわかるような美容整形はやめた方がいいです。つまりは不自然であり、失敗例です。
なぜ医師は「これ以上はやめた方がいい」とアドバイスしないのか不思議だったのですが、金を優先する医師であればアドバイスなんてするわけがない。他の診療科を選択する医師より、美容整形を選択する医師にそういうタイプが多いことは容易に想像できますし、今回のことで、倫理観が欠落していることが明らかになった東京美容外科ではほとんどの医師や看護師が患者の都合よりゼニを優先する人たちでしょう。
(残り 1232文字/全文: 2833文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ