かるたーの大阪野球マガジン

【高校野球】電通カップ5日目の結果

1月14日、大阪電気通信大学四條畷キャンパス内のグラウンドにおいて、大阪電通大高校硬式野球部(以下、電通大高)が行う部内リーグ戦・電通カップが行われた。

試合会場となった大阪電通大四條畷キャンパス。右の建物はコナミホール。大阪電通大高OBでコナミの創業者かつ取締役会長の上月景正氏によって2001年に寄贈された

この電通カップはいわゆる部内戦のひとつ。以前は冬場に行う紅白戦だったが、近年は部員が急激に増加したこともあり、昨年からチームを複数に分けてリーグ戦という形にして始まった。ルールはまず、通常の9イニングではなく、7イニング制。コールドは3回で10点差、5回で7点差がつけば成立。最大の特徴が金属バットではなく、木と竹のバットを使用することである。また、リーグ戦の成績優秀者、グッドマナー賞など各種表彰も用意されている。

1月14日は大会5日目の試合で監督、部長含めたスタッフ4人がそれぞれ率いるチーム同士が2試合を戦った。結果は以下の通り。

第一試合

チーム金岡先生

0020000

0000001

チーム岡野先生

第二試合

チーム杉中先生

0000000

000001×

チーム澁田先生

第一試合は3回表に3番櫻井、4番小園の連続適時打による2点のリードを守り切って勝利した。チーム岡野先生は7回裏に1点差に詰め寄ったが及ばず。特にこの試合で決勝点となる適時打を放ったチーム金岡先生の4番小園はここまでのリーグ戦の打撃成績は三冠王を狙えるほど、木製バットにも対応した打撃を見せている。

チーム金岡先生の4番・小園力駆。昨年は1年生ながら最多打点の成績を残した。今年も木製バットへの対応力は健在で打撃タイトル総なめも視野

第二試合は序盤はチーム杉中先生が押していたものの、2回表のチャンスを逃すと、お互い0行進で試合は終盤まで進む。すると、6回裏に二死走者なしからチーム澁田先生の4番松居が中堅へ打球を飛ばすと、日も沈んで暗くなった影響か中堅手が捕れず打球は後方を転々。その間に松居が激走して一気にホームイン。この走本塁打がそのまま決勝点となった。チーム杉中先生は先発の須田が勢いあるストレートを軸に相手を圧倒する投球も報われず。

チーム杉中先生の先発・須田翔太。チームは敗れたが、勢いのあるストレートを軸とした投球は魅力十分だ

この2試合だけの結果を見ていると、やはり、木製バットになると得点力が下がるという印象を受ける。実際、この日は7イニング制ということもあるが、試合のテンポも速く、実際の試合時間よりもサクサク進んだ印象がある。投手も思い切ってストライク勝負ができるのか四球も少なめだった。新基準の金属バットは反発力が木製に近くなるため、このような試合がやはり多くなると予想されるが、果たして、本当にそうなのだろうか。

次回は指導者、選手の声をお届けしたうえでこの木製バットのリーグ戦による効果や狙い、見えてきたものなどをお伝えする。

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