松沢呉一のビバノン・ライフ

ワールドカップとBAN祭りを振り返る—ネトウヨ春(夏)のBAN祭り[1] (松沢呉一)-2,704文字-

 

FIFAワールドカップ・ロシア大会を振り返る

 

vivanon_sentenceこのところ、ワールドカップで盛り上がっている人たちが多かったわけですけど、ここ一ヶ月ほど私は早寝早起きで、とうてい中継を観ることはできず、全然乗り切れませんでした。

そして、最後の最後はプッシー・ライオットが決めてくれました。

以下は犯行声明動画です。

 

 

この日も中継は観てなかったのですけど、あれだけの警備がいる中、かつプーチンが観ている中でやったんか。

まだちゃんと調べられてないですけど、今回ナディアは参加していないのかも。この動画の右側もナディアではないでしょう。彼女はメン割れしていますし、ロシア政府が徹底マークしていますから、そこで油断させておいたのでありましょうか。しかし、プッシー・ライオットのメンバーは無尽蔵でありますから、次から次にプロテスターが湧いてきます。

考えてみれば、ロシア大会でプッシー・ライオットが何もしないわけがないのですけど、事前にそのような兆候を見せていなかったので、ロシア政府同様、私も油断してました。

以下はフランス代表のムバペ(エムバペ)とプッシー・ライオットがハイタッチする写真を添えて、この行為を讃える仏「マリクレール」のツイート

 

 

この写真もこれを讃える「マリクレール」もステキだわね。

 

 

祭りは参加してナンボ

 

vivanon_sentence最後に盛り上がりがあったとは言え、ワールドカップはその程度の関心に留まっていた私からすると、試合結果に熱くなり、その戦い方で議論をしている人たちはバカみたいに見えつつも、祭りに乗れている人たちが羨ましくもあります。祭りは乗ってナンボです。プッシー・ライオットは彼らなりの参加をしました。

ネトウヨ夏(春)のBAN祭り」(以降は「BAN祭り」とします)や「ネトウヨサイト裸祭り」(以降は「裸祭り」)も祭りですから、乗ってナンボ。私は「裸祭り」のネーミングに貢献した以上には乗ってないですが、ずーっとチェックはしています。

この動きは気になって気になってしょうがないのです。江東区や江戸川区の公園づくりくらい気になっていて、ワールドカップの中継は観てなくても祭りの関連スレッドはずっと読んでます。

「BAN祭り」の経緯は以下を参照のこと。

 

 

 

 

BAN祭りの驚嘆すべき点

 

vivanon_sentenceまだ祭りは続いているので、これをどう評価するのかの結論を出すのは早過ぎますが、ここまで私が感じたことを縷々書いていくことにします。学ぶこと、考えること、そして笑えることがムチャクチャ多いんです。

まず驚嘆すべきなのはその結果です。

 

BAN済チャンネル・通報対象一覧より7月14日までの集計

 

スレッドが立ったのが5月15日、それから2ヶ月で、チャンネルのBANによって消えた動画数は23万8千本以上。自主削除・自主非公開の動画は6万5千本以上。

これだけで20万本を超えているわけですが、ここにカウントされていないものもあります。リストアップされていない私の知人のチャンネルでもBANされた動画があります。彼はネトウヨではないですが、おそらくBAN祭りの影響です。元を確認できていないのですが、講演を撮影したものだったそうで、その講演者の経歴を調べてみたところ、該当する内容がどこかにあったのだろうと見ています。

もうひとつ驚嘆するのは祭りが継続していることです。ワールドカップが始まったタイミングや星空サラが話題になったタイミングで、一時は勢いが落ちたようにも見えましたが、今も連日成果を出し続けています。おそらくこのまま秋祭りに突入するでしょう。祭りは秋が本番ですから。

ネトウヨ軍は、これに対抗すべく「反日左翼に反撃しよう」などと呼びかけていますが、主たる戦闘員はハンJ民ですから、左翼に反撃しても報復になっていない。いつものように正確な現状分析ができない上に、どうしてBANされたのかの理由も理解できていないため、効果的な報復は何もできていない状態です。

これだから「ネトウヨを叩くと面白い音がするで」とハンJ民にいよいよ弄ばれてしまうのです。

 

 

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