ケトン臭と皮膚掻痒症が発生—初めてのダイエット[6] (松沢呉一)
「炭水化物を食べないことによる問題(なんてたいしてないけれど)—初めてのダイエット[5]」の続きです。
マイナス点3:ケトン臭
前回書いたふたつのマイナス点は事前にある程度は予想していましたが、予想していなかったことが起きました。
ひとつは体臭が強くなることです。とくに女性はこれによってやめてしまう人がけっこういるらしい。
私自身、12月の半ば過ぎから、体が臭うようになりました。寝る時に横になると、ふと甘ったるいニオイがします。決していいニオイではなく、脂身が腐ったようなニオイです。ニキビをつぶすと出てくる黄色い脂肪のニオイにも近い。
以降も2度ほど臭ったことがあって、どちらも寝る前です。おそらくふだんは他のことに意識が向うため、気づかないのだろうと思います。
知人の女子に教えてもらったのですが、これはケトン臭というものらしい。炭水化物が足りないと、体脂肪をケトン体に変換してエネルギーとします。遭難してしばらく食べなくても生きていけるのはこの機能のためです。このケトン体が血液中に放出されて、ケトン臭を出すのです。
ケトン臭がするってことは確実に脂肪が減っているってことですから喜んでいいのですけど、ケトン臭がするようになったのは12月に入ってからで、徐々に炭水化物の摂取量が増え、すでに体重がほとんど減らなくなってました。たぶんその前はもっと臭かったのに、自分ではわからなかったのだろうと思います。その程度のものですけど、他人にとってその程度のものかどうかはわからん。
これでやめる人は、やめる契機にしているだけ、あるいは続けられなかった言い訳にしているだけではないかとも疑わないではない。
それでも若いと気になるかもしれないですが、ジジババの場合、どのみち加齢臭がしますから一緒です。ジジババ最強。つうか、あのニオイがケトン臭かどうか確証はない。加齢臭かもしれない。
(残り 1449文字/全文: 2269文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ