松沢呉一のビバノン・ライフ

紀州のドンファンの元妻とか小室なんとかさんの母とか—詐欺が流行り[上]-(松沢呉一)

 

 

最近詐欺が多いらしい

 

vivanon_sentence半月ほど前、モダンフリークスの福田君とダベっている時に、どういう流れだったか、「最近詐欺が多いですね」と彼は言います。

「ああ、紀州のドンファンの元妻とかか」

詳しくは知らないけど、このくらいは私でも知ってます。

福田君はこう続けます。

「あとは小室なんとかさんのお母さんとか」

これも詳しくは知らないけど、ちょっとは知ってます。一世を風靡したのに凋落して、病気になった妻のKeikoと別れて、他の女に走った人。それは小室哲哉か。福田君も「小室なんとかさん」と言っていたくらいで、そんなに詳しくない。

詳しくない2人の中身の薄い話はここで終わったはずで、具体例が乏しすぎます。

このことを思い出して、さっき検索したら、ホントに詐欺関係の記事が多いな。「ニュース」に絞っても、連日数本の記事が出ています。

以下はその一部。

 

 

行政相手の給付金等の詐取はやるに決まっているわさ。警察もチェックが追いつかないので、事件化するのは、組織的にやった悪質なものなどほんの一部であり、あとはやったもん勝ちになっていそうです。

上のSSの上から3番目は「ワクチン詐欺」に対する注意の呼びかけです。ワクチンに興味がないので全然知らなかったのですが、改めて検索すると、数ヶ月前からワクチン詐欺は全国で横行しているんですね。そんなにワクチンを打ちたいか。死にやすい層の人たちは必死なのかもな。私は「金をくれるならワクチンを打ってもいい」と思ってますが、「金を払っても打ちたい」って人たちがいるわけです。好きにすればよい。

 

 

死蔵している金の一部をもっていかれた詐欺被害者にはあんまり同情する気になれない

 

vivanon_sentence非公開にした「蜆町事件」ようなことが私の身近なところでも起きたくらいで、コロナ禍では詐欺が横行していることは間違いなくて、なおかつ「蜆町事件」のように、刑事事件にならないまま、うやむやになっているケースが相当数ありましょう。金を渡した相手と面識のある場合は被害届を出さないことが多いのです。

「犯人」はしっかり相手を見ていて、百万単位の金を借用書も交わさずポンと貸すような人たちが被害者ですから、その金が返って来なくてもそんなに困らない。

 

 

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