ナチスドイツの原爆開発を阻止せよ!—ノルスク・ハイドロ重水工場爆破計画[上]-(松沢呉一)
ロシア人が意思表示する大きな意義
「ロシア人たちの抵抗—ロシア人の誰もがウクライナ侵攻を支持しているわけではない。誰もが反対しているわけでもない」に、「ヨーロッパ各地で開かれているロシアに対する抗議行動では、ロシア人が参加している例があります。「ロシア人だけど、この戦争には反対だ」と」と書きましたが、昨日、新宿駅前で行われた抗議行動もロシア人の呼びかけだったのですね。
今日も渋谷なり新宿なりで行動がありそうです。東京以外でも行動は始まってます。
今日は行けるかどうかわからないですが、今後継続するのでしょうから、私も行こうと思います。
私が行ったところでたいした意味はない。私は見てないですが、聞いたところによると、「この問題の解決はロシア人がやるしかない」みたいなツイートをしているロシア人がいたそうです。この意味で、ロシア人たちが意思表示することは大きな意義があります。
ナチス・シリーズで繰り返してきたように、ドイツ国軍にはナチスに、また、ヒトラーに強く反発する者たちが多数いて、繰り返しクーデター計画、暗殺計画が浮上しながらもなかなか実行できなかったのは国民の大多数がナチスを支持し、ヒトラーを崇拝していたからです。国民に支持されないままクーデターを起こしても混乱するばかりで収拾がつかなくなる。ミャンマーがその例です。
現在のロシアにもウクライナ侵攻に疑問を抱いている軍人は確実にいます。彼らが動けるようにするには、プーチンを支持していない国民が多数いることを見せておく必要があります。そうは思っていないロシア人ももちろんいますが、「プーチンはロシアの敵だ」と思い、それを表示する国民が多ければ、動く軍人がいます。軍事クーデターではなく、暗殺でもなく、命令に背いて逃亡するだけでもいい。
もちろん、軍の力を借りずに、民衆の力でプーチンを倒すのが理想。どちらにしても彼ら自身が一枚のプラカードを出すところから始まる。
その分、彼らはリスクがあるので、軽々しく「ロシア人よ、立ち上がれ」なんてことは言えないですけど、日本人もそれを支持していることを意思表示することで、彼らの気持ちが少しでも前向きになるのであれば、私も行きます。
ここまでは前置き。
※上の動画より新宿駅の行動で出ていたプラカード
『ナチ原爆破壊工作』を読んだのだが
ナチス・シリーズをやったことで、今現在の世界を理解する手がかりを少しつかめたように思っています。そのナチス・シリーズはすでに300回を突破しています。
最初の頃は「片っ端から読む」って感じでしたが、今はピンポイントです。自分が興味のあるテーマのうち、理解が欠けている箇所を埋めていく。
そのひとつとしてダン・カーズマン著『ナチ原爆破壊工作』は以前買ってあったのですが、そんなに積極的に知りたい内容でもなかったので、後回しになってました。いざ読んだら、「読まなくてもよかった」と思いました。知らなくてもいい内容ではないのですが、概要はすでに他のもので読んでわかっていて、その細部まで知っておく必要まではなかったという意味です。
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