松沢呉一のビバノン・ライフ

BS・日テレ「深層ニュース」を観る—Colabo✖️暇空茜[傍流編20]-(松沢呉一)-[無料記事]

矯風会とColaboの接点—Colabo×暇空茜[傍流編19]」はまだ続くのですが、今回は別のものを挟みます。

 

 

BS・日テレ「深層ニュース」を振り返る

 

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昨日、話題になっていたBS・日テレ「深層ニュース」ですが、この番組はYouTubeで公開され、昨日放送分は今朝公開されたのを観ました。

以下、「Colabo」問題が始まったところからスタートします。

 

 

確かに突然打ち切られたように見えます。ただし、尺を見ると、いつもより短いわけではないので、話が長くなってしまって無理やりCMを入れただけとも考えられます。「妨害が入った」と決めつけない方がよさそうですが、かといってその可能性を否定しきることもできないので、検討はしていっていいんじゃないでしょうか。

私としては、その点を除いても、この番組は画期的と言えるので、その点を見ておきます。

 

 

Colaboの精算には「不適切な点があった」「妥当性が疑われる」というまとめ

 

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Colabo問題」として以下のようにまとめてます。

 

 

 

監査委員会は、Colaboの精算には「不適切な点がある」「妥当性が疑われる」として、2月末日までに再調査を勧告したとしています。加藤勝信厚労相に質問する上で、請求人の請求の多くが「妥当ではない」とされたことはどうでもいいという事情があるめためでしょうが、そうじゃなくてもこのまとめは適切です。

私もシリーズタイトルを「Colabo×暇空茜」としていますが、こうすることで見えなくなることがあります。暇空茜の役割はあまりに大きくて、彼がいなければこうはならなかったのは事実として、「エコーニュース」のように、それとは関係なく、「Colabo≒仁藤夢乃」を批判し続けてきたメディアもあって、数々の疑惑は予め存在していたのです。

仁藤夢乃が虚言と言っていいデマカセを口にするのは7年も前からの常習でした。

「Colabo問題」を税金という点で見た時には「Colaboほか×納税者」とした方が正確です。そう見た時には、Colabo側が暇空茜に対して、名誉毀損で訴訟を起こしたこと、その記者会見をやったことはその本質を見えなくするための目眩しだったことがわかりやすくなりましょう。すべてをデマであるかのように見せかけて、予め存在していた疑惑の数々をなかったことにしたかったのでしょうが、彼らの大きな誤算は、あの記者会見が多くの批判を浴びてかえって疑惑に関心を抱く人々を増やしてしまったことと、監査委員会が調査のやり直しを命ずる異例の勧告をしたことにありました。

勝利宣言している場合ではなかったのですが、彼らは当初描いたストーリー通りに進むしかなく、今後も醜態を晒し続けるしかないでしょう。

 

 

加藤勝信厚労相へのツッコミと回答

 

vivanon_sentence加藤厚労相が国の姿勢をざっとこう説明しています。

若年被害女性等支援事業ということで国の事業ですが、東京都が具体的に実施している。まず再調査をということでありますから、再調査の結果に合わせて、対応を考えていきたい

番組の司会である報道部の小倉泉が「請求が認められたのは異例」との説明をした上で、国の調査を促します(これもはつげんそのままではなく、要約です。以下同)。

2021年で2,600万円の委託事業になっていて、国も予算の半分を負担しているということで、再調査の結果を待つだけではなく、国が独自で調査する考えはないか

加藤厚労相は、この前の回答と同趣旨の繰り返し。

小栗泉はさらにこう食い下がります。

不適切な点がある、妥当性が疑われるとされたため、公金が正しく使われていないのではないかとの不信感が出ている。同様のことが他の団体でも行われているのではないかということで、全国でもう一度調査してみるというお考えはないでしょうか

加藤厚労相。

東京都と同じ事業を福岡県と札幌市で実施しているところであります。それぞれの各自治体が責任を持ってやっている。ここでこういう事案(Colabo問題)が出てきて、この事案がどういう背景で出てきたのか、調査結果を見ずに、同じ事業をやっているからと他も同じと見るのが妥当かどうか。場合によっては制度そのものに課題があるのかもしれないですが、いずれにせよ、再調査されるということですから、その結果をしっかりと受け止めて対応していきたい

小栗泉の最後の質問。

気がかりなのは今回不適切な会計が指摘をされているColaboの代表は、厚生労働省の困難な問題を抱える女性への支援にかかる基本方針に関する有識者会議のメンバーになっている。疑念を抱かれている団体の代表者などを有識者会議から外すなどする必要があるんじゃないでしょうか

加藤厚労相。

困難な問題を抱える女性への支援に関する法律は議員立法で成立し、それに基づいて、若年被害女性等支援事業を始めとして予算事業がより効果的なものになるように議論をしていただいているところです。そのメンバーの中に、という話がありました。その辺も含めて適切な対応をしていきたいと思いますが、ただ、この事業そのものは、議員立法の中でも民間団体とよく協同して支援していくことが必要だという位置付けをされているわけなので、適正に執行されるように努力をしたいと思います

この発言の途中で、スタッフの声が聞こえて、加藤厚労相が言葉を中断。生放送ではあれ、また、BSではあれ、出演者も当惑するような形でスタッフが介入するのは異例ではあります。テロップでの指示ではもう間に合わなかったのかとも思うのですが、よくわからんです。

最後の質問が重要なのは、当たり前のことを言っているという点です。現状、不正会計の疑いがなおあって、むしろ東京都の監査結果によって、その疑惑は深まっています。懲罰を下すのは結論が出てからでいいとして、今現在でも、公金をどう動かすかを議論する有識者会議のメンバーであり続けるのはまずいという当たり前の感覚。

東京都の監査委員会の勧告に勝利宣言を出してミスリードを狙う小賢しい人々の影響を受けていない。天晴れ。

で、困難女性支援法(困難な問題を抱える女性への支援に関する法律)は矯風会と大いに関係があります。次回は矯風会に話を戻します。

 

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