松沢呉一のビバノン・ライフ

ここに至ってもColabo擁護をする人々には呆れるしかない—Colabo✖️暇空茜[傍流編18]-(松沢呉一)-[無料記事]

日本「Colabo」と韓国「正義連」のコラボ—Colabo✖️暇空茜[傍流編17]」の続きです。

 

 

 

せめて「住民監査請求監査結果」に目を通してはどうか

 

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一部で流れている尹美香の補佐官(日本で言う秘書かと思います)が北朝鮮のスパイだったという説は、韓国での報道を見てもよくわからんです。ちょっと様子を見ます。

様子を見つつ、今回は箸休めみたいな内容です。

Twitterはもうやっておらず、Facebookもたまにしか見てないのですが、最近FacebookにColabo擁護論者たちがコメントしてきます。面識のある人もいますが、おそらく全員「住民監査請求監査結果」に目を通してないです。「まずはこれを読んでくれ」と言わなければならないことの悲しみ。興味ないなら黙っとけ。

結論部分だけでも読めば「本件精算には不当な点が認められ、その限りで本件請求には理由がある」となっていることはわかるはずです。つまり、「リーガルハラスメント」と神原元弁護士が言い放った暇空茜の住民監査請求には理由がある、そのくらいColaboの精算は杜撰であると監査委員会が認めているのです。結論部分は全然難しくないので、そこだけでも読んではどうか。

請求人の請求は妥当ではない」としながら、Colaboの精算は「不適切」「妥当性を欠く」として東京都に精算のやり直しを勧告したことのつながりがわからずに当惑したように、あの文書全体は「つながり」という点で読み解くことが難しいのですが、ガイドする内容の動画も出てますから、それらを参考にすれば、あれで勝利宣言を出すことができるはずがないことくらいはわかりましょう。

以下はYouTubeにプッシュされて、さっきたまたま観たものです。

 

 

長いですが、前半10分くらいは経緯説明ですので、わかっている人は飛ばしていいかと思います。

この人は東南アジアで企業の財務経理をやってきて、会計監査を受ける側だったことも、監査する側だったこともあると言ってますので、私のようなど素人ってわけではない。

他の動画はちょっとしか観てないですが、小室圭を中心とした皇室関連をたびたび取り上げています。あの夫婦に税金をどのくらい使っているのかなど。Colabo問題も公金の無駄遣いという関心でしょう、おそらく。

ということから、「住民監査請求監査結果」に目を通していて、その経験から、監査の手法や用語についての解説(想像による私見との注釈をつけつつ)は参考になりました。Colaboや弁護団の勝利宣言については「果たしてそうなの?」「ちょっとちゃうよね」と疑問を投げかけ、その内容を検討した上で最終的には「全然勝利じゃない。だから再調査になった」と結論を出しています。

住民監査請求監査結果」では、「領収書として認められるか否か疑義が生じるような 領収書が含められていることは不適切である。また、領収書が示されていない事項が本件経費に計上されていることは不適切である」と指摘されていて、今から白紙の領収書をかき集めるわけにもいかず、おそらく福祉保健局はColaboに対してその分の返還を求めることになりそうです。なんでこれで勝利なのか不明ですが、監査結果を読みもしないで勝利宣言を鵜呑みにする人たちが現にいますから、その層に向けては有効。その外側の人たちには笑われておしまい。

私が当惑した点については「なんかおかしい」「支離滅裂で、すごい違和感を感じる」と言ってます。ですよね。どうしてこんなことになったのかについての推測はしていないですが、やはり会計監査院が入るとの情報で慌てて取り繕ったのですかね。

 

 

是々非々でいきましょう

 

vivanon_sentence仁藤夢乃≒Colabo」の疑惑は留まるところを知らず、東京都と他の自治体に対して二重請求していた疑惑、東京都と他助成金との二重会計疑惑、生活保護の不正申請指南疑惑、非営利型一般社団法人の要件違反疑惑、公選法違反疑惑、経歴詐称疑惑、公正証書原本不実記載疑惑などが次々と持ち上がっています。

さらには赤い羽根共同募金を主催する共同募金会の理事が自身が理事長であるNPOに支援金を提供していた疑惑(これ自体は疑惑ではなく事実ですが)、同会の赤い羽根福祉基金が脱税に利用されている疑惑など次から次と疑惑が湧いている状態です(これについては私はなお判断できないですが)

公正証書原本不実記載は、居住している事実がないと思われるのに、事務所に住民票がある件です(「エコーニュース」を参照のこと)。大学に進学して一人暮らしを始めたのに住民票を移していないことがよくあって、よくはないにせよ、そう責められることではないのに対して、税金対策等のために、虚偽の書類提出をすることは公正証書原本不実記載となって、懲役5年以下ですから、けっこう重い罪です。

これが時々問題になるのは「生活保護費詐取事件」です。夫なり妻なりの収入があるため、結婚したままだと生活保護を受けられないため、離婚して別居したことを装うものです。詐欺罪と公正証書原本不実記載罪。

また、「エコーニュース」が指摘しているように、選挙関連でも問題になることがあります。立候補の要件として、そのエリアに一定期間以上居住実態が必要なのに、「住民票を移しただけで住んでいなかった」としして当選が取り消しとなったり。特定候補を当選させるために住んでいない場所に住民票を移して選挙権を得る事件もありますね。公選法違反と公正証書原本不実記載罪。

私も若い頃、知人宅に住民票を置きっぱなしにしていた時期があります。もう時効ですし、なんでそうなったのかも覚えてないですが、私は東京都からの委託事業を受ける資格はないので、私が公金による委託事業を受託していたら、全力で叩いてください。すぐ謝罪して金を返します。

Colabo擁護に懸命な人たちは、これらのすべてに目をつぶっています。「Colaboは立派なことをやっている」なんて意味のない擁護を言っている人たちは「シャブ牧師」「盗撮共産党幹部」も擁護しないといけませんね。どんな立派なことをやっていても、悪事を働いたら叩かれるのは当たり前でしょうに。

この人たちは、Colaboを批判している勢力を「ネトウヨ」「キモオタ」とレッテル貼りをしています。それが見当はずれなのはすでに説明した通りです。中には「ネトウヨ」「キモオタ」と呼んでいい人たちもいましょうが、私はこの問題を有耶無耶にしようとしている人たちより、さまざまな疑惑に怒っているネトウヨやキモオタを支持します。追及潰しをする共産党議員よりも、疑惑を解明しようと奮闘している自民党議員を支持します。何事も是々非々ですぜ。

✳︎2022年11月14日付「エコーニュース」 あの記者会見の前だったためか、今現在、そんなに注目されていないようで、私も数日前にこの記事に気づきました。しっかりと調べていて、説得力のある内容で、今回はこれを紹介するのが主眼です。ただ、事務所に居住していることにすると、事務所利用部分と私的利用部分とを按分しなければならなくなるので、経費上得にならないと思われて、どうしてこんなことをしたのかがわからず、そこがちょっと引っかかってます。

続きます

 

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