新庄神室産、コールド敗戦も成長の証しを見せる<高校野球・秋季県大会レポート>
9月8日に開幕した高校野球・秋季山形県大会。9月10日は2回戦8試合が行われた。
ヤマリョースタジアム山形の第2試合は、新庄神室産と鶴岡工が対戦した。
■練習試合で大敗した相手に先制
「実は夏休みに練習試合をしているんですよ。そのときは20点差をつけられるような大敗で……」と試合後に話してくれたのは新庄神室産の黒嶋智監督。だが、わずかな期間で成長するのが高校生。この試合は新庄神室産が先制した。
1回表、新庄神室産は1番・松田伊織がエラーで出塁すると、すかさず盗塁。1死後、3番・西村司が右中間を破る二塁打を放って鶴岡工の先発・本間悠紀斗から1点を先制。さらに相手のミスに乗じて2点を加える最高のスタートを切った。
その裏、新庄神室産の先発・1年生の右下手投げ・柿崎優雅は緩いボールを上手に使い簡単に二死をとる。しかし、安心したのか鶴岡工の3番・阿部隼大に右前打を許すと、ここから3本の長短打を浴び、味方のエラーや四球も絡んで3点を失いゲームを振り出しに戻されてしまう。以降、鶴岡工は毎回、小刻みに加点。新庄神室産も3回に1点、6回に2点を奪って追いすがったが結局、13対6、7回コールドで鶴岡工が勝利した。

粘り投球で6回を自責点3でまとめた鶴岡工の先発・本間。

2死からの失点が痛かった新庄神室産の先発・柿崎。
「練習試合では本当にたくさんエラーが出て、そこを課題に練習に取り組みました。今日も失策3とエラーは出てしまいましたが、それでもだいぶ減った。練習の成果を出してくれたと思います」(黒嶋監督)
「真面目な子たちなんですよ」と付け加えた黒嶋監督の言葉通り、選手たちは点差を離されても最後まで諦めずプレーをしていた。相手捕手のスローイングに難がありと見た1番・松田はこの日5盗塁と走りまくって得点に貢献した。かつて、ある名門校の監督は、強くなるチームの共通項について、以下のよう語ってくれた。
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