九里学園が粘るも鶴岡東が集中打で引き離す<高校野球・秋季県大会レポート>
9月8日に開幕した高校野球・秋季山形県大会。9月23日はヤマリョースタジアム山形で準決勝2試合が行われ、第2試合は九里学園と鶴岡東が対戦した。
■1年生右腕が鶴岡東を相手に健闘ピッチング
勝てば東北大会出場が決まる準決勝。鶴岡東は満を持してエース左腕・櫻井椿稀をマウンドに送った。一方、九里学園はこの大会、主力投手となっていた今野正就、大堀竜慈ではなく、エースナンバーをつけた1年生右腕・加藤成之助が先発。この加藤が好投した。130キロに迫る威力のありそうなストレートを軸に4回まで2失点でしのぐ。これまで鶴岡東に敗れたチームは序盤の大量失点でゲームを決められることが多かっただけに、この加藤の好投は大きかった。

鶴岡東を相手に粘り強く投げた九里学園・加藤。
だが、それ以上に圧倒的な投球を披露したのが櫻井。準々決勝の東海大山形戦ではコーナーに決まるストレートが光っていたが、この日はカーブの割合が高かった。九里学園打線は投球に逆らわないバッティングでコツコツと相手を崩していく。それを知ってか力で押し切るのではなく、緩急で打ち取る意図を感じた。特に1回表、1番・中山貴斗に対しては初球から3球続けてカーブ。中山は少々面食らったような印象を受けた。こうした幅の広い東急をできるのが、櫻井が安定して結果を出しているゆえんだろう。ただ、九里学園もそんな櫻井を見極めるように各打者がじっくりと粘り、3回まで打者10人で櫻井に48球を投じさせたのは流石である。

櫻井から2安打を放った九里学園・今野。
2巡目となる4回からはヒットも出始め、このまま加藤が粘れば面白い展開になりそう……だったが、試合は5回に大きく動く。
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